すべては「クルマが売れるコンピュータ!」で始まった!
栩野正喜


第96話 「関連会社で営業経験!」D・・お客様は満足すればクレームではなくなる

私の送ったブレティンを見て、「こんな情報が欲しいのだ。1台買うから見積もりしてくれ!」と喜んで電話をかけてくれました。上司に相談して、さらに「得値」を出して即受注できました。もちろん、納品も早かったので、本当に喜んでくださいました。ご自宅で報告書を書いたりするのに使うのだとおっしゃっていました。
ところが、すぐに困った状態になりました。それは、もちろん新機種が出たことと、量販店が新聞広告で当社より安い値段を出したことです。新機種は、カラー対応ということでした。もちろん、価格的には、何倍も高い・・という理由で納得して頂けたのですが、自分の買った機種が1ヶ月もしないうちに、さらに安くなったという点です。勝手なものだと思いますが、本体のオフコンのリプレースが控えているだけに「辛い」攻防になりました。
聞くところによるとM部長は、まだ、そのパソコンをうまく使いこなしていないとの事でした。機能的には、印刷は黒インクでよいというので、後は、ソフトを使いこなすのみであります。まず、クルマでも同じなのですが「顧客の心理ステージ」という考え方があります。この心理の法則では、使いこなし始めると外的な要因への関心は薄れるということであります。これを実際に体験することになりました。
M部長に「エクセル」の表計算を始めていただく為に、どんなアプリケーションが必要かと伺いました。それをエクセルにする為に部下のUさんにレポートをエクセルで作成してもらったのです。数値を含んだ形式でグラフ表現を取り入れてもらって、いわゆる「無理矢理」エクセルを使わざる得ない状況にもって行った訳です。M部長は、大変喜んでおられて、すぐにエクセルに集中されて次々とアプリケーションを作られました。もちろん、クレームは解消しました。

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