すべては「クルマが売れるコンピュータ!」で始まった!
栩野正喜


第75話 「改善」A・・モデル拠点づくり

「改善」はドンドン営業所に向かって行きました。トヨタの平野係長、横井主任のご指導で、当社の門田主任が実質的なリーダーになって「4S」(整理・整頓・清掃・清潔)から切り込んでくれました。門田主任は、現場での「ささやき」が上手でした。自らも「小道具」を作ったりしましたが、多くは、彼のアイデアで現場のサービススタッフが手作りしてくれました。
「改善」のコツは、モデルつくりにあります。大東支店という比較的大きな営業所でしたが、ここに着目して、トヨタの方々と門田主任が集中して改善指導しました。そのひとつは「4S」であります。現場には、使わない部品などがゴロゴロしていましたが、まず「捨てる」という作業を行いました。部品ですから一応「在庫」になっているのですが、営業所の場合、「貯蔵品」という勘定なので、細かい明細を重視するのではなく、金額的な評価なので、私は、「捨てる」という指示を出しました。
いらないものがなくなると「すがすがしい気分」になるものですね。床にペンキを塗り、作業域を示すラインを引くなどを行うという段取りでしたが、一気に「壁」までペイント(自分たちで仕事が終わってから行うのですよ)してくれました。この状況をレポートすると、社長は自らクルマを運転して、日曜日に支店を視察してくださいました。さすがに、社長ですね。現場の「やる気」に応えて、すぐさま、スポット・エアコンを手配して頂きました。
この支店は、サービス入庫の平準化に取り組み、午前2台、午後3台の予約枠を設定して、しかも、お客様に2週間先の「入庫予約」をとるという手法を実施しました。もちろん、「割り込み」的な入庫予約や、当日入庫などもあるのですが、まず、2週間先の「枠」を設定したことにより「量」の確保ができました。この支店は、車検台数のうち、自社車の比率が50%程度でしたが、それが80%にアップするようになりました。売上も安定して、優良拠点になりました

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