すべては「クルマが売れるコンピュータ!」で始まった!
栩野正喜


第66話 「経営企画室」H・・営業所滞留が1.5日に短縮!

元来、このトヨタの「物流改善プロジェクト」は、増え続ける新車販売台数をバックにして、限られた営業所のヤードで最適に「切り盛り」することを狙ったところがあります。センターの「平準化」は通過点でしかない訳であります。 営業所には、新車が1台売れれば、殆ど、下取り車が入ってきます。この下取り車は、中古車部に移って、スクラップや再販売というプロセスで「現金化」しなければなりません。ところが、営業マンの怠慢で「下取り車」を処分するのに必要な「お客様の印鑑証明書」が不足したり、期限切れになって機能しないという問題から長期滞留するケースがありました。 我々は、「配送日」が分かっているのですから、あと「納車日」と「中古車部納入日」と「下取り書類完備日」の3項目を入力するシステムを構築しました。まず、営業所からお客様のところへ納入する平均日数が掴まえられました。ビックリする営業所があるのです。実に、1週間以上もかかっていたのです。これらの状況を「オープン」にして短縮化の競争すると目標が2日でしたが、全社平均で1.5日というようになりました。 もちろん、下取り車の状況もオープン化することで「意識」されるようになり、急速に改善されたのは言うまでもありません。

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