すべては「クルマが売れるコンピュータ!」で始まった!
栩野正喜


第63話 「経営企画室」E・・「平準化」システムを開発

ともかく、全社オンライン・システムで「配送希望日」(これは、登録後に納車できるのですが、その前に「新車点検作業」を行なっておき、営業所に事前に配送しておく為に入力します)を入れるシステムを作成しました。もちろん、注文書が決済されている点や登録予定日が事前に入力されているか等のチェックが入りますが、営業所で誰でも希望日が入力できるようになりました。
従来は、登録作業に入った注文書をFaxで新車整備センターに送っていたので、営業マンの希望日を反映するのではなく、到着順に処理していたのです。整備順が決まってから、部品・用品の手配やエアコン・ステレオなどの装着作業をおこなっていました。登録は、月末集中する傾向があったので、例えば、新人の営業マンが早く納車したいと思っても、同時に、ベテラン営業マンが希望すれば、そちらの方の声が大きいので優先される傾向もありましたが、システムで管理するようになると、そんな人間的な事項がまったく入らないようになりました。
希望日によって、データを山積みして、例えば、「1日60台整備」というキャパシティに従って、できるだけ前倒しする方式を採用しました。これは、システム的にキャパシティと希望日および作業負荷の3要素で「平準化」計画するものでした。この作業予定日を営業所にリターンしますので、事前に配車されてくる日が分かり、お客様に、より正確な納車打合せができるようになった訳です。このシステムは、新人営業マンには大好評でしたが、従来、メリットを受けていたベテラン陣には評判がよくないシステムでしたが、すぐに、定着化しました。

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