営業所オンライン・システムを開発することになりました。IBMはACCというサービスを提案し、営業所の会計システムを開発し、それを基本にして、他の新車・サービス・中古車・保険などのシステムを開発する手順をとりました。また、サービスの基本システムは大阪トヨタのシステムを購入して当社使用に改良する、さらに、新車のシステム開発は大阪トヨタの情報子会社に外注する、中古車も外注して開発するという計画です。
まず、平成元年の4月に営業所の会計システムを稼働させることにしました。IBMはいつも如く、前年の12月に機械を押込み納入し、それをACCの開発マシンに使用する案でした。これには、裏のからくりがあって、ACCのメンバーは入社1年目・教育中の新人が殆どであり、3月末までに開発が終わり、正式配属先に送り出さねばならない事情がありました。連中は、確かに能力の高い人たちでしたが、アプリケーション開発の経験がないのが難点でした。
当方は、日本生命で鍛えられていますので、「全パス・チェック」を要求しました。「画面」が出来ていても、ロジック分岐毎にきっちり処理されねばなりません。これを実際に要求すると、ボロが続出する始末です。東京からも応援が来ましたが、期日までに完了できるか危うい状況でした。連中は夜中まで作業するのですが、翌日は、昼から出勤という勤務が出来ましたが、バックエンドの開発する当方は、通常勤務になるという具合で、残業時間だけで150時間になる月が続きました。
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