すべては「クルマが売れるコンピュータ!」で始まった!
栩野正喜


第46話 「システム開発室」F・・QCサークル活動と小道具

第31話で「QC推進室」の話をご紹介しましたが、我々も「QCサークル」に取り組みました。社内の他チームと違って、システム開発のQCですから「小道具」を作る方式で行いました。当時のオフコンは、段々、一般ユーザーが使い易いようにシステム制御するプログラムがマクロ化されていました。しかし、その内部では、メーカーが開発したプログラム(¥MAINTなど)が動いている訳です。これを利用すれば、自分たちのオリジナル・ツールが作れるものです。
我々は、ディスプレーで設計した情報で、画面設計書と画面ファイルをジェネレートし、さらに、その画面ファイルをRPGUで読み込むレコード定義ファイルまでをジェネレートするもの作成しました。また、それと同じく、印刷プログラムの帳票設計を画面で行い、その情報で、設計書・印刷ファイルをジェネレートするシステムも作成しました。
ユーザーにとっては、Inputの画面がどんな設計であり、Outputがどんな設計であるかが問題であり、途中のプロセスはお任せでよい訳です。我々は、画面設計書で、この項目は何であり、それがどんなロジックなのかを打合せる方式、また、印刷も印刷設計書に基づいて、この項目は何であり、どんな計算結果なのかを打ち合わせる方式にして、HIPO(構造化したInput、Prosedure、Output)という設計技法を、より簡略化したシステム設計ツールをオリジナル作成しました。
これを社長や専務はじめ幹部が並ぶ社内QCサークル発表会でご披露したのですが、社長が「君達、これが分かるか?ちんぷんかんぷんやが凄いみたいやな」という感想を述べられましたが、他の方々も同様であったようです。

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