こんなプロセスで思わぬ展開でキョーラク鰍ェ手掛けていたF社の生産管理システム全般のチューニングを引き受けることになりました。我々は自動車販売店のシステムしか経験しなかったので、「日程計画」や「資材所要量計画」(MRP)という普段絶対に経験できないシステムの全体をチューニングすることになりました。・・というのは、すでにF社でテストを初めていて色んな不具合や改善依頼が出ていたようです。
自社のIBMシステム36にF社のシステムを導入して、ユーザーの担当者と一緒にその問題点をつぶす作業をしたのです。我々が設計や開発したものではない生のシステムをユーザーさんの求める改善を行なうのですから、システムをリバースする高い能力が要求される訳です。一番困ったのは、前話のMRP処理が1日程度かかってしまうという事ので、実用に耐えないというものでした。
私と西川君とでペアになって、コーディングを調べて行き、少しでも冗長なロジックをなくすという方法で改善するのですが、大して変わらないのです。これは、構造的に問題があるということで、MRPを我々なりにリメイクすることにしました。IBMシステム36のメリットを最大限に引き出すように例の「コア・インデックス」や「代替索引機能」「デュアル機能」、さらに、「中間モジュール」を再設計するなどして、24時間かかっていたものを3時間で展開できるまで短縮しました。後で知ったのですが、F社で実環境ではそれが5時間程度かかるのですが、十分に実用的になったと喜ばれたとの事でした。
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