少し年代が戻りますが、昭和56年に漢字処理化して、社内の各部署で、この漢字データを活用するようになった話は、第22話〜25話で、少しご紹介していますが、実は、さらに、大きな展開がありました。
我々の会社は「新車販売」がメインの会社ですから、「新車」の販売管理がシッカリしていないと大変なことになります。まず、最初に、経理システムで「漢字」処理を導入したのは、この「新車売掛管理台帳」の処理からでした。
このシステムは、車輌部がクルマを販売するのに、仮振当〜本振当〜登録までの処理を漢字システム化していました。仮振当とは、営業マンが商談段階で、見込みのある場合、クルマを仮押さえする作業です。電話で業務部に依頼するのですが、コンピュータ内部では、まず、受注として記録されます。そして、1週間以内に注文書を業務部に送付してチェック確認を受け、車輌部長の決裁を受けてから登録するという流れがあります。
この注文書データをコンピュータに入力して、ロジカル・チェックが完了すると自動的に仮振当データが更新されて「本振当」になります。この注文書のデータには、ユーザー情報・販売内容・付帯作業・付属品などの情報が網羅されていますので、登録以後の業務に必要なデータが完璧に含まれている訳です。
この完璧なデータから、拠点毎に登録数をカウントして、8件になると1頁の「新車売掛管理簿」が自動的に出力できるようにしました。この帳簿は、A4サイズのもので、片面4件分、折り返して、両面8件分のデータが記載されます。それも、左側のページでタテに4件詰めてから右のページをタテに埋めていく方式を開発しました。これが、経理の漢字利用の第1歩でした。
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