すべては「クルマが売れるコンピュータ!」で始まった!
栩野正喜


第31話 「人生の転換期」B・・「システム開発室 室長」になる

こんな具合で今までと全く違う「歯車」が回り出しました。M部長と相談して、社内で外部のソフト開発をする道を選択しました。M部長も収入の2割を我々に給与と別に手当てとしてくれると約束してくれました。もちろん、2割の全部を私が受け取るのではなく、システム開発するスタッフで分配することにしました。
当時は、経理部に所属していて、システム課の主任でした。ところが、対外的な活動するのに、このままでは役職が不足しているので困るという事になりました。誰も考えてくれる訳がないので、自分で「システム開発室」と名称変更して、経理部の色をなくし、そして、その責任者なのだから「室長」として対外的に名乗ることを許可してもらいました。・・主任のままですが・・
ところが、当時は販売店にも「QCサークル活動」が展開されていて、専務が「QC推進室」の室長と言っていたので、ある日、「とっちゃん、凄いなぁ!専務のオレと同じ肩書きやないか!」と専務が酒を飲みながら話されました。「まあ、オレのは金を使う方だが、とっちゃんは、金を稼ぐのだからエライよな?」って感じで認めてくださりました。
でも、こんな具合ですからプレッシャーは凄かったですよ。何しろ、殆どのシステムを開発し終わっていると言ってもレベルアップの案件は幾らでもあるし、何と言っても、トヨタオート大阪という名があるので、お客様からクレームが来るようなことができないと言うのが一番のプレッシャーでした。他社のシステムをつくって金を稼ぐことの難しさを痛感しました。

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