それは1枚のブレチンで始まった
栩野正喜


第25話 「A社のパートナーネット」@・・A社のFax通信を設計する!

◆もの凄い情熱があふれるA社長
平成9年10月に船井総研・藤崎先生の協力を得て、当社の「Faxちらし・マーケティング」セミナーを開催しました。約30名ほどの参加者があったセミナーで、大盛況でした。私と藤崎先生が講演したのですが、その後の個別相談会で非常に熱心に相談される方がおられました。A社長という方で、事務機問屋を経営されている方でした。本業が他の売り方に浸食されているので、「別腹商品」を自分のルートで売りたいのだが、どんな風にすれば良いかという具体的な話でした。
ともかく、再訪問させて頂き状況を確認することになりました。A社には、すでに、長年のコンサルタントの方がいて「AKMニュース」というタブレット版の冊子を毎月発行されているとの事でしたが、小売の経験がないので、頼みたいという話でした。また、情報の仕組みは、同社のお客様である事務機・文具店の名前で、そのお客様へダイレクトにFax送信するという事でした。一斉同報システムはリクルートを採用していて、賛同するお客様もあるとの事でした。そして、当方には、例えば、事務機・文具店の名前で送信するには、どうすればよいかとか「ちらし」はどんな風に作ればよいかという事などを矢継ぎ早に質問されました。

◆とりあえず第1号を企画する
ともかく、もう10月の末なので早く送信したのだとあせっておられました。11月、12月の需要期に送信して、立ち上がりをよくしたいとの配慮がありました。商材は、ワープロやネームランドと言ったもので、これを「モノ・グッズ」のように、いかにも自分が体験するかのように、事細かくレポート調つくれないかという相談もありました。私は、「ちらし」の3原則「つかみ・おち・価値ポイント」をお話しして、読み手がわかりやすくすることがポイントであることを了承して頂きました。
第1号は、それなりの成果が出たようでしたが、次号は自社で制作するという話になりました。そのポイントは、Faxで商品を紹介するのに「イラスト」化するのなら当社に出してもよいが、それができないなら、今までのコンサルタントがいるので記事はこの先生に頼み、校正作業は印刷屋に頼むという事でした。たしかに、「イラスト」化は、Faxの弱点を補う手法なのですが、当時、私には、そんな技術がなかったので、写真を直接ホワイト・マーカーで「黒」の部分を消して「輪郭」化する方法しかありませんでした。これは、本当に「口惜しい」思いをしたものでした。
★教訓:「口惜しい」思いを忘れない!必ず、チャンスが巡ってくる!

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