◆プロジェクトが進まない!
月に2回の会議をして3ヶ月で形を作るというプロジェクトでした。しかし、会議自体が持てなくなって来ました。そうこうしている内に、TK社で大きな事件が発生するという具合になってきました。
ある日、田中さんから「実は、話があるので、来て欲しい」という旨の連絡が来ました。これは、悪い話だと直感しましたが、ともかく、お会いしました。
田中さんは、「このプロジェクトを解散したい」という事でした。事情を知っているだけに了承することにしましたが、続いて「お金は支払えない」と言う話になりました。当方は、提案する資料はできており、第1号と第2号の原案を作成して、発信するターゲットさえあれば、実行できる状態だったのです。契約書があり、先方都合によるキャンセルという事ですから、契約金額を割引かねばならない点は覚悟していましたが、ゼロは、到底、受け入れられる話ではありませんでした。
この件は、日を改めて、コンピュータの小畑さんを通じて経理担当役員に入って頂き、両者の言い分を聞いて頂きました。担当役員の方は、事情を理解して頂き、60%を支払う案を示してくれました。少し、残念な心境でしたが、これで了承しました。
◆ターゲット・データがポイント
この1件で、私は、改めて「Faxちらし」はデータベース・マーケティングである事を再認識したのでした。データがなければ、「ちらし原稿」があっても送信できないのです。この点を解決する為に、T社さんが東京商工リサーチからデータを購入していたので、中山部長のお世話で接触を持つことになりました。東京商工リサーチの営業マンが来て、「CD EYES」というデータを進めてくれました。これは、東京商工リサーチの名鑑に掲載している約25万件のデータが入っていて、地域や業種など多様なキーワードで絞り込み検索ができるソフトであるとの事でした。
このソフトは、年70万円もの利用料を支払わねばならないので、分割をお願いしました。12ヶ月に分けて、あたかもリース料化したのです。6万円程度なので、これなら、何とか支払えると判断して導入しました。丁度、平成9年7月に服部君が入社したので、このデータを所有することで、今後のプロジェクト案件をスムーズに立ち上げる「仕掛け」として重要なポイントになりました。お客様からアウト・ソーシングでFaxマーケティングを受託する形式を確立できたのです。
★教訓:「人は痛い目に会わないと動けない!」
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