<月刊AMI>2004年1月号 Vol.31 ■△▽●○□

1.最近感じること・・「思いを実現する」


明けましておめでとうございます。皆さんのお正月は、如何でしたか?ゆっくりと休暇を楽しまれた事と存じます。

この時期、「一年の計は元旦にあり」という事で、「今年は、こんな事をして見よう」とか「子供が、〇〇だから、こうしなくちゃ」とか思うものですね。これが、「三日坊主」に終わる・・困りモノなのですよね。私も偉そうな事を言えた人間ではありませんので、このような事を書くのは勇気がいります。

でも、「今年こそ、頑張って・・」と心の中で思っています。成功の法則などで有名なナポレオン・ヒルという方がいますが、この方の先生はA.カーネギー(アメリカの鉄鋼王)です。カーネギーがヒルに教えたことの一つは、「書き出す」ということであり、それを毎日3回以上声を出して読みなさいというものでありました。

このシンプルな「やり方」を実践する方が結構おられます。私も、この方法を取り入れて見ようと思っています。

2.ちょっと役に立つヒント!・・「圧縮付加法」

船井先生の格言に「圧縮付加法」というものがあります。船井さんのメイン客層は「小売業」ですから、この業態への改善手法は確立されたものがあります。その中でも基本的な手法がこの「圧縮付加法」と呼ばれるものです。これは、お店には「商品」が数多く展示されているのが一般的なのですが、よく流行っているお店とダメになっているお店を見比べると明らかに「商品」に相違があります。

船井先生の言葉に「流行っていないお店には、ついてない商品が顔を利かせている」というものがあります。要点としては、お店の商品全部が「ついている商品」(売れている商品)であれば、何も問題がないのですが、ついてない商品も必ずある訳ですから、このついてない商品への対応の取り方に差が出て来て「繁盛店」と「二流店」に格差がつくというものであります。

「圧縮付加法」は、このついてない商品を強制的にお店から排除する手法です。我々は、商品アイテムの20%相当を1年間で廃棄して、新しい商品と入れ替えると指導しています。これを本当に強制的に実施するのです。そして、廃棄する商品は山積みして「目玉商品」化し「換金」するのです。やはり、早いタイミングで「見切り」をつければ、あまり値引きする必要がないものです。

最近では、このタイミングがドンドン早くなっているのが現実です。例えば、シーズンものは、前のシーズンの後半から登場させ、ピーク時には「見切り」で処分を始めるというタイミングになっています。

ともかく、年に20%の新陳代謝がなければ、「陳腐化」すると言い切れるものです。これは、お店や企業活動ばかりでなく、個人の活動も同じように言えます。例えば、リフォームという面に焦点をあてると20%が5年貯まって、ある部分を改装するというのも一つの応用例であります。あなたは「古いもの」を大事にされる方でしょうが、陳腐化しないように「新しい」ものにも興味を持ってもらいたいものと思います。

3.さいごに・・「積善」

禅の関係に興味のある方は「積善」という言葉をご存じと思います。以前のもご紹介しているので、ダブル面もありますが、ご容赦ください。

この「言葉」を思い出すきっかけとなったのは、ある宗教団体のウインドー・メッセージに「積善とは、他人に善行を施して、それを忘れることである。これを多数行なって、あなたを思ってくれる人を増やすことで、回りまわってあなたに「善」が返ってくる」とあったことにあります。

私は、この「忘れる」というところにシビレました。なかなか、忘れることができないのが人情だと思います。よく「こんなにしてやったのに・・」と嘆く方を見受けます。これが、通常ではないかと思います。それを超えて「忘れる」という領域に自分を高める必要があるのです。小生は、本年の課題の一つにこの「積善」を取り上げています。ぜひ、「善行」を数多く施して行きたいと願っています。
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