<月刊AMI>2002年4月号 Vol.10 ■△▽●○□

1.最近感じること・・「ちらし」の再検討

最近、特に小売り業では景気低迷を受けて「ちらし」効果が疑われて久しいですが、年間のポイントとなる期間セールの告知媒体としては未だに大きな効力を発揮するものであります。

ところが、近年の不況で「ちらし」を打ってもセール効果が出ない状況が続いていて、折角のシーズンになっても「ちらし」を打たないお店が出てきています。

「ちらし」を打っても我々のコンサルティングを受けて、内容の濃い「ちらし」を目指すのではなく、「超目玉」を中心にした価格訴求型が多くなっています。 それすらも打たないお店も多くなっています。

では、「ちらし」に代替する手段には他にどのようなものがあるかと言えば、

1.DM(ハガキ・封書・FAXなど) 
2.電話コール 
3.ポスティング
4.ドア・コール 
5.TVやラジオのCM 
6.新聞・雑誌などの広告
7.職域販売

などといろんな方法がありますが、「広く・早く・深く」PRするという視点では新聞折り込みに勝る手段がない状態であります。

こんな有力な手段なのに、何故、「ちらし」の効果に疑問があるのでしょうか。

現在の不況感が消費者の目的買い意識を強めていて、従来のように、安いから今買っておこうという衝動を抑制する力が勝っている訳であります。

故に、今、注目されているのは「モノ」から「体験」へのシフトであります。 勿論、「価格訴求」も効果的ですが、連想する「シーン」をPRするものもあります。

一般的には、「超目玉」をPRしても販売促進の効果は以前ほど有効ではなくなっています。 今消費者が「金」を出すのは、シーンの体験なのであります。 

USJは、昨年オープンして1年経過しましたが、1000万人突破のスピードではTDLを上回ったようであります。 他のテーマ・パークにない映画と一体になった「シーン」を体感することに人気があるようであります。

しかし、現実に戻って、「体験」型のちらしを作成するにはどのようにすればよいかという課題であります。 

それには、発想を転換させて「買おう」と思わせるより「行ってみよう」と思わせる「ちらし」づくりを行うことが大切であります。 

すなわち、お客様参加型のイベントを盛り込むのがよいようです。 当社の成功例では、「焼きいも大会」や「包丁とぎ大会」などを実施して昨年対比250%という集客を上げた事例があります。 ご参考にしてください。



2.ちょっと役に立つヒント!・・AMIの対角線商法・「1ー 2ー3即時業績向上法」

当社のマーケティング発想に一つの特長があります。 それは、「小さく生んで、大きく育てる」という格言を実行する「1ー2ー3即時業績向上法」であります。

世の中には「3段論法」などという3段階にする法則が多く存在します。
「1ー2ー3即時業績向上法」も同じであります。 

まず、第1ステップで「関心」を惹く作戦であります。 「つきの神様」であるお客様を自社の方に振り向かせる事が一番重要であります。

よく「WHO」が分かれば90%成功したのも同然と話しています。 

次に、第2ステップとして、先のお客様を絞り込むステップであります。

「動くところに真理あり」と言いますが、展示会やセミナー・デモななどの具体的なアクションに誘い込む訳であります。 この段階までくると、後はとてもシンプルになります。

すなわち、第3ステップとしては、お客様の都合を優先しながらも、自社の営業戦略に乗せる順番を決めて総力でクロージングまで追い込む訳であります。

この手法は、一見まどろっこしい感じもしますが、成功する為に有力な手段であります。 有名なところでは、呉服屋さんのマーケティングに活用されています。

例えば、「家紋」をキーポイントにして、

1.第1ステップは、「家紋の由緒を教えてあげます」というオファーをプレゼントと一緒に実施する訳であります 

2.第2ステップでは、その「由緒」書きを持参して褒め上げる作業に入ります。
もちろん、売り込みの素振りをまったく見せないで人間関係づくりに没頭する訳であります。

そして、充分な関係に育てあげてから「きもの展示会」等にご招待してクロージングに持ち込む方法であります。 案外、この方法も有効であるようです。

このように、業種・業態によって「1ー2ー3即時業績向上法」の組立が若干変わってまいります。

前項で「ちらし」効果の疑問を話題にしましたが、「超目玉」の一本に頼っているようでは効果が出ないのも当然という状況であります。

格言に「将を射んと欲せば、まず、馬を射よ」がありますが、やり易いシナリオが重要であります。

真正面から考えるのではなく、対角線を意識して、まず、対角線の反対側にお客様を立たせることが重要なのであります。

これは、基本セオリーの一つですから、いろんなケースで活用して見てください。



3.さいごに・・「暇な時間」の活用について

今、新幹線で移動中ですが、周囲を見渡すとこの乗車している時間の活用もいろいろあると気づきます。 
まず、

1.寝ている人 
2.景色を見ている人 
3.しゃべっている人 
4.本や新聞を読んでいる人 
5.何かを食べている人、そして、
6.携帯電話で話している人や
7.パソコン作業や書類を作成している人


などと様々であります。 しかし、2時間や3時間というまとまった時間の有効活用という面では、ビジネスマンであれば,?や?である方が望ましいと思います。 携帯電話は、最近、迷惑を強調されていますので、お薦めではありませんが、やはり、忙しい人ほど電話本数が多いようです。 残念ながら、小生は多い方ではありません。 小生は、?派であります。

実は、シャープのテリオスというWindows CEをOSとするパソコンであります。 WordやExcelが実行できるので重宝しています。 このPCの最大のメリットは、電池が長持ちすることであります。 小生のものは、少し型が古いものですが、カタログ上の電池の時間は8時間であり、実際上は、5時間程度活用できる性能を有しています。

勿論、ケーブル等で本当のPCと接続してファイルのやりとりもできるので、この原稿も会社のPCに取り込んでホームページに加工してもらう手筈になっています。

 ホームページでは、月刊AMIや週刊AMIの記事を書いています。 その他に、FAXニュースの記事を月に2度書いていますし、お客様が発行される機関誌の記事も多数書いています。

このように、新幹線に乗車すると、脳の細胞も会社デスクで考えるところと違って、別の細胞から色んな角度の発想がわき出てまいります。

このように、寸暇の活用法も人によって、多種多彩であると思います。 それぞれの方に、自分にあった「寸暇」の活かせ方を見つけてもらいたいものだと思います。

 もちろん、居眠りも健康の面では有意義な場合もありますが、貴重な時間の活用法としては、優先順位は低くなると思います。 皆さんの方法は、どんな特長がありますか? ある人は、「今のままではまずい」と自ら言い聞かせて、新しい方策を練るという凄い方もおられます。 如何でしょうか。

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