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<月刊AMI>2025年1月号 Vol.280 ■△▽●○□


1.「柔軟に発展」と「ふてほど」

皆さま、新年おめでとうございます。

今年の干支は乙巳(きのとみ)で、「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」年と言われています。

例えば、いろんな場面でOldメディアがNewメディアに圧倒されたように、今までの常識が通じなくなっています。

私の場合、スマホは携帯電話の延長線上の利用、即ち、かけ放題と写メールが主で、たまにLINEでコミュニケーションする位で、情報は主に新聞やTVに依存して来ました。

しかし、アメリカの大統領選や兵庫県知事選でOldメディアの報道とかけ離れた結果が出て、Oldメディアの弱点を露呈、
例えば、兵庫県知事選では「道義的責任」の一点張りでワイドショーは大谷ブームの後の視聴率確保に躍起になったが、それに呼応するコメンテーターが登場して、うんざりする一面的な論点を実しやかに報道したのです。

選挙結果は若者の投票行動がOldメディアとは真反対でトランプ氏や斎藤氏が勝利したのです。

これは昨年の流行語大賞の「ふてほど」のように「昭和」と「令和」のような価値観のギャップで、マスメディアが衰え台頭著しいネットを中心としたパーソナルな情報発信が威力を発揮した結果と言われています。

ところが、ネットには恐ろしい「フィルターバブル」(検索履歴やクリック履歴でユーザーが見たい情報ばかりが送られるので、それ以外から隔離されて自分の価値観の世界‘バブル’の中に孤立する)という現象があり、偏向した情報しか届かない事を自覚して、私の場合、老害を意識して「ふてほど」にならないように反対側の情報にも注意する必要があります。

元に戻って、「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」年という事ですが、
故今西錦司先生(京大、霊長類研究所)は登山家としても創始者的活躍された方ですが、
若い時に講演で「登山にはルートは一つでなく、いろんな方法があり手段も選べる」とおっしゃり、
目的は一つでも方法や手段は幾通りもあり「偏向」しないことが大切と教えて下さいました。

「柔軟に発展」するにも「目的」が不明ならば方法や手段を選ぶことはできないので
私個人としては7月に事業承継をして肩の荷を一つおろすことになりますが、
一方、後期高齢者としてアンチエイジングに努め「健康」を維持する大きな課題(目的)があります。

換言すれば、「発展」と言うより「老化を防ぐ」、
例えば、もう3年前になりますが大動脈瘤の手術で人工血管に変え、2週間で退院しましたが、
その予後が長引き、約2年経過して、やっと時速5km程で歩けるようになりました。

手術前は時速5.5km程度だったので1割ダウンした状況で
「老化を防ぐ」≒「健康」という意味では、
「健康」=「運動」x「食事」x「社会」
と公式化していますので、第一課題(運動)をほぼクリアというレベルです。

しかし、「移動」という点では昨年12月にマンションの立体駐車場を解体で「車検」を機に廃車したので、
長年、乗り慣れた自動車(自由な移動手段)が無くなりました。

代替手段のうち、大阪市が高齢者に発行している敬老優待乗車証で地下鉄や市バスを1回50円で利用できますが、
他の地域と比べたら便利でしょうが、待ち時間に慣れない私には余り活用機会が見当たらない感じです。

やはり、近距離の「移動手段」は徒歩と自転車に帰結して
「老化を防ぐ」≒「健康」なので自転車はとりあえず非電動で
他に名案があれば良いのですが、自力で永遠の課題「健康」を目指しています。


2.最後に
今年7月に三男に事業承継の予定でいます。
会社を引き継いで頂くには財務状態を良くする必要がありますが、お陰様で一時期のような厳しい状況ではなくなっています。
理想的には長期間耐えられる内部留保があることですが、
ともかく、自転車操業ではなく、少しは「ゆとり」を持つことが出来ています。
この「ゆとり」のある状況で「柔軟に発展」を目指して、
干支の乙巳のように「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」ようにチャレンジして頂き、
「ふてほど」にならないように見守って行きたいと思っています。


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