<月刊AMI>2023年8月号 Vol.263 ■△▽●○□


1.“Mastery for Service”


 平成7年(’95年)7月3日に会社登記をして有限会社エー・エム・アイがスタート。
それから28年経過、会社として事業が継続しています。
右掲は、関西学院大学のHPから拝借した“Mastery for Service”(奉仕のための練達)を提唱した第4代ベーツ院長の直筆です。
関西学院のスクールモットーとして校歌「空の翼」に歌われてOBやOGは何度も歌っているものです。
「奉仕のための練達」と訳し、隣人・社会・世界に仕える為に自らを鍛える事を教えています。

 関西学院大学はキリスト教に基づく人格形成の教育を目指しているが、学生にキリスト教を強いる事はなく、各学部にある教会でチャペルアワーの講義があるが任意です。
私は、1年浪人して昭和44年(‘69年)に商学部に入学しました。
元々、理工系を目指していたので「滑り止め」で受けたという背景もあり、オリエンテーションの際に「統計学」のゼミがある事を知りモチベーションを高める事が出来ました。
2年の夏に腎臓病を患い、2年の時は語学だけ単位取得して留年する事なく卒業しましたが、理学部のコンピュータ講座(有料)を受け、夏休みにコンピュータ・シミュレーションのプログラムを作って卒業論文にする事が出来た事がその後「道」になり、就職したトヨタ系販売店でコンピュータを担当した事に繋がっています。
従って、2年の夏から単位取得に必要な講義だけを受け、それも出席をとらず試験問題も分かっている講義に絞り単位取得したので、十分な学生生活を送った訳ではないので、スクールモットー“Mastery for Service”は校歌「空の翼」で歌唱するだけの認識でした。
しかし、不十分な状態なので満たしたい気持ちは常に持ち続けていました。
お陰様で就職した会社で思う存分にコンピュータの仕事をさせて頂き、しかも、社内ばかりでなく社外のソフト開発も行ない、自社では経験できない開発にチャレンジして、そのノウハウをフィードバックして自社システムに応用しました。
例えば、当時、IBMが抱えていた難問、例えば、異機種間通信や生産管理システムのMAPICS展開の所要時間短縮などの開発やチューニングを行ない全社オンラインシステム構築に役立てたのです。
これらの経験が未知の難問に挑戦する自信になり、今日に至っています。

このような学生・サラリーマン時代を過して、根拠のない自信と船井総研客員経営コンサルタントの資格を頼りに平成7年(‘95年)7月に有限会社エー・エム・アイを創業して28年経過しました。
この間に紆余曲折を経験して、何度もピンチを乗り越えて来ました。
その乗り越えた事を振り返ってみると“Mastery for Service”の言葉が浮かんで来ます。
Masteryは「熟達」という意味ですが、一生懸命にやると置き換えるとServiceはお客様の繁栄に貢献する為の行為となり、一般的には「利他」とか「先義後利」と言いますが、「お客様の繁栄のために奉仕する」と置き換えて、卒業して50年経ちますが、実感としてスクールモットー“Mastery for Service”を誇りに思うようになりました。

 「縁・運・つき」の3拍子と言いますが、「滑り止め」と思っていた関西学院大学に入学した事やオリエンテーションで統計学のゼミを知りモチベーションを高めた事、そして、2年の夏に腎臓を患って単位取得だけに終わった学生生活の中で、理学部のコンピュータ講座(有料)を受けてコンピュータ・シミュレーションのプログラムを作り卒業論文にした事、そして、トヨタ系販売店でコンピュータを担当した事などが繋がって私の人格となっていると思っています。

 「百歳現役」を掲げていますが、寄る年波との闘いが日常的な課題です。
昨年10月の大動脈瘤の手術により体力を落としたので、現在も養生しながらの仕事生活を送っています。
お陰様でほぼ全快という状態ですが、歩く速度は1割ほど遅くなっている感じです。
ともかく、“Mastery for Service”を誇りに思い、その実践で「三方善し」(買い手、売り手、世間)の精神でお客様や社員の幸せにつながるように活かして行きたいと思っています。
亡き妻曰く「あなたは前世が悪いから一生働かねばならない」。
前世の悪をこの世の善行で返して行きたいと思います。
2.最後に
 お陰様で創業28年になり、個人的には昭和48年(‘73年)に就職したので職業人として50年を超えるようになりました。
相田むつをさんは「歩いた跡が’道‘」とおっしゃっていますが、システムの「道」を歩んで来たと言えます。
これからもシステムと絡んだ方向で「百歳現役」を目指したいと思っています。
もちろん、自力ばかりでなく若い人と一緒に。


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