<月刊AMI>2023年2月号 Vol.258 ■△▽●○□


1.「どうする家康」に学ぶ

 左掲は会員登録しているイラストサイトからとった徳川家康のイラストです。
今年のNHK大河ドラマは「どうする家康」。
NHKの番組に波長が合うようになったら時流の動きに危うくなると警戒していましたが、私は民放の番組からNHKへシフトが始まっています。
昨年の「鎌倉殿の13人」も全部見ましたので、ほぼ完璧にNHKゾーンに移行という感じで他の番組もNHKが多くなりました。
従って、民放番組はスポーツを除いて、お笑いにしても特番にしても興味が薄れて見なくなり、コマーシャルからも遠ざかっています。
その結果、孫たちの話について行けなくなっています。

 「どうする家康」は大国に囲まれた徳川家のサバイバル問題ですが、家康は異母兄弟が多くて一説では5番目というポジションだったと言われています。
この環境の中で「どうする家康」が始まり、家康が今川で人質生活したり、京都で修行僧するなどで人脈を広げて、その後、徳川家を引き継ぐ訳です。
生まれた時から「どうする家康」だった訳ですが、ポイントは逆境の中で人格を磨いた事です。
いろんな危機を乗り越えて豊臣の5大老になり、さらに関ヶ原の合戦で天下をとり幕府を開き徳川15代の御代を築いたのです。

私は「どうする〇〇」と読み替えて〇〇に色んな事を当てはめると今の時代に生きる私たちの問題になると考えます。
私自身は今年7月に満74才になり、来年は75才なので事業承継を予定していますので、「どうする〇〇」は「どうする社長引退後」と置き換える事ができます。
従って、この2年間で三男が経営者の自覚が芽生えるように経営課題について意見を出してもらい、自分で解決策を出すように心がける必要があります。
私自身は「百歳現役」を信条としていますのでお客様や若い人たちに迷惑をかけない範囲で経営コンサルタントを続けたいと考えています。

今の時代、変化のスピードが速くなっているので、一般の方も時流に乗り遅れないように心がける必要があります。
冒頭に書いたように孫達の会話の中に理解できない言葉が多くなっているとギャップを感じていますが、一般の世界でもITを含めていろんな物の変革のスピードが早まっているので、まず用語から時代遅れになりかねません。
11月号で「Reborn&Reskilling」を書きましたが、外部環境でDXと呼ばれるようにデジタル化で変革が加速しています。
デジタル化=データ化なのでデータを加工する技術(RPA:Robotic Process Automation)で自動化できるので、実際に現場の方がEDIデータを受信してRPAで在庫管理や出荷管理を行っている例があります。
このRPA化で省かれた人はより営業的な行動にシフトと役割を変えて行きます。
例えば、営業事務と呼ばれる方はRPA化で存在感が薄れますので、営業的な行動にシフトする訳ですが事務の特性が強い方には精神的ストレスが高まる事になります。
「どうする〇〇」と〇〇が自身に迫ってくるのです。
この解決法の一つとして、インサイドセールスという概念があり「企画で営業」という方法でターゲットにDMを送り、HPを経由して見込客を発掘し、それをクロージングするという方式です。
これは、経営者が判断する事ですが、該当者の方々が要求する事も重要な事です。

この段階になると「どうする〇〇」は経営側にボールが飛びます。
RPA化に投資して省力化し、その結果、余剰になったマンパワーをインサイドセールスに活用する事を想定しておく必要があります。
インサイドセールスには2段階があり、要件を確定して見積を作成するSP(気配)段階とその見積でクロージングするPP(クロージング)段階で、先端企業ではテレマと営業という分担です。
後者は、やはり、対人折衝能力の高い営業職が行なうので専門性が高いです。

このように、「どうする〇〇」は果てしなく連鎖しますが、前向きに対応すれば、既存の勢力で行なえるので生産性が向上します。
「どうする〇〇」と課題に迫られた時にどのように対応するかです。
この時、家康のようにパートナーに協力を求めて「巻き込める」か否かが分岐点です。
「どうする家康」から、こんな風に考えてみました。
2.最後に
年齢が高まると同時に時流とのギャップが出ると実感しています。
高齢者でも時流を追いかける方がいらっしゃいますが、その同調者は同じ世代というケースが多いようです。
文体にしても世代ギャップが出ます。
個人的には文体だけは美しい日本語と言うか自分世代の物を押し通したいと思っています。


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