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<月刊AMI>2022年6月号 Vol.250 ■△▽●○□


1.Smile For All(周りのすべての人を笑顔に)

 右掲は名古屋にある機械商社羽根田商会様に機関誌5月号に書かれた社長メッセージのエッセンスです。
SDGsという言葉は環境問題が深刻化してよく耳にするようになりました。
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)を人類の共通課題として2015年に国連で全会一致で決議されたものです。
17の目標は大きく3つのグループに分かれて

≪開発途上国≫向け
1.貧困をなくそう 2.飢餓をゼロに 3.すべての人に健康と福祉を 4.質の高い教育をみんなに 5.ジェンダー平等を実現しよう 6.安全な水とトイレを世界中に

≪先進国≫向け
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに 8.働きがいも経済成長も 9.産業と技術革新の基盤をつくろう 10.人や国の不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくり 12.つくる責任 つかう責任

≪環境≫として
13.気候変動に具体的な対策を 14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう 16.平和と公正をすべての人に 17.パートナーシップで目標を達成しよう

と分類できます。

 これらは国の問題ではなく自分たち一人々々が心がける事で実現するものでもあります。
羽根田商会の佐藤社長はこれらを実践する事と仕事の目的と同じという意味で「18.周りのすべての人を笑顔に」(□)を提唱されて同社のテーマとして社員の方々に呼び掛けておられます。
SDGsに反しない商品をお客様に提供することで「開発者」と「使用者」そして「仲介者」の「三方善し」を実現して、その結果、皆が幸せになって「三方笑顔」になろうと呼びかけておられます。

 しかし、現実は「18.周りのすべての人を笑顔に」と思っても諸事情が絡みエゴが発生してトゲが刺さる事が多いのです。
理想と現実のギャップです。
理想は高い目標を掲げる事が多く現実とのギャップが大きくなりますが、前号で「ブランドストーリー戦略」で書いたように、「着眼大局、着手小局」で出来る事から始めて徐々にレベルを上げるステップ・バイ・ステップの実践が大切です。
まず、家族に視点を当ててみると「笑顔」に出来ているだろうか。
「笑顔」にする為の3A(安心・安全・安定)は何かを自覚して健康管理を中心に仕事に従事されていると思います。
「持続可能」という点では「家族」も時間経過で要求するものが変わって行くので、それへの準備も重要です。

 「家族」という一番大切な存在を幸せにする「仕事」を行なう「会社」という集団があります。
人の集まりですから皆個性が違っているので各自の仕事が分かれます。
適材適所とは言えども個性の集まりで金太郎飴ではないのでエゴが発生してトラブルでギクシャクする事もあると思います。
これを乗り越えるには「受容」と言いますが「相手」を理解する事が大切です。
理解しようとすれば意外な側面に気付くのです。
実は、人の視野は非常に狭いのです。この狭いことを理解して「長所」を探すようにしたいと思います。
相手の方も思いは同じなのですが、行動が少し違うだけなのです。
違うので自分が理解できないだけと自覚すれば見えて来ます。
強制できないので自ら笑顔になって「微笑み返し」を願う事がポイントですが、少なくとも故加島祥造先生の詩集「求めない」という心境になれば気分的に楽に行えます。
2.最後に
 「周りのすべての人を笑顔に」という素晴らしいメッセージですが、現実的には実践が難しい事です。
身近な「家族」から実践したいと思います。
「家族」を笑顔にする為には「仕事」も大切です。
仲間を大切にして、さらに「お客様」や「仕入先」などを大切にして「三方笑顔」になれるように心がけたいです。


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