<月刊AMI>2020年10月号 Vol.230 ■△▽●○□


1.「バネ」と「ネジ」

 右掲は、バネとネジのイラストです。なぜ、これを取り上げるかと言いますと安倍首相はアベノミクスと大々的に打ち出して株価を引き上げ景気を良くしてくれましたが、その安倍首相が持病の悪化で、突然、辞職表明して誕生したのが安倍首相の女房役だった菅首相。
総裁選のスローガンは「自助、共助、公助、そして、絆」という地味なものだった。
読売新聞の夕刊の「寸評」で安倍さんは「バネ」で菅さんは「ネジ」と表現しています。
つまり、大きく戦略を打ち出して日本経済を一気に引き上げたアベノミクスは「バネ」でありますが、バネの瞬発力は一時なので、その後は「地道」にネジのように1回転ずつ力強く引き上げる事が大切なのです。

 さて、私たちは、コロナ下で業績が思わしくない状況が続いていますが、その対策には「バネ」と「ネジ」の両面がいるという事です。
まず、「バネ」ですが、瞬発力を発揮するにはバネ自体が縮こまる事が前提であり、ビジネスでは「仕込み」にあたります。
右掲は、故船井幸雄先生に教わった「売上は磁石商品数と取扱商品数の2要素で決まる」とい基本概念です。
「磁石」とは「相手の心に引っ付く」という意味で小売業では目玉商品や旬の商品という事になり、それを目当てに来店してくれるのです。
「売上」=「客単価」x「客数」と表現しますので、「客数」は増えますが、「磁石商品」だけでは「一発勝負」になるので、その他の商品が売れないと「客単価」が上がらないのです。
お客様が色んな商品をどれだけ買ってくれるかがポイントのなので、小売業は大きな店舗で品揃えを強化するのです。

 私たちのビジネスでは「高機能商品」が磁石商品であり、インターネットからの問い合わせが舞い込んでいるのです。
まず、この照会から商談が始まるのですが、これを機会に継続取引に持ち込む事が重要なのです。
もちろん、ネジの品揃えが重要ですが、その他に別作品やアセンブリなどのサービスがあるのです。
これらをお客様に如何に紹介するかが重要です。
ホームページには、これらの紹介もあるのですが、お客様がご覧になっているとは限らないのです。

 この課題を解決するには、菅首相の「自助、共助、公助、そして、絆」というスローガンが重要なのです。
まず、「自助」ですが、営業の方が紹介するのは当然として、例えば、納品時や請求時に「タイムズ」や「ちらし」を同封する自助があります。
ひと手間を加える事です。
地道ですが「ネジ」のように1回転毎に関係性が深まる事が大切です。
次に、「共助」ですが、発注→仕入→出荷という流れが商売の仕上げです。
発注ミス、納期ミス、出荷ミスなどがあっては「信用」が崩れます。
社内の「共助」も大切ですし、仕入先との「共助」も大切です。
この基本は「共感」なのです。
正確に仕事が進むのが当たり前だと考えていては「労いの言葉」が欠けてしまいます。
これでは、「絆」が細くなってしまします。
最後に、「公助」ですが、コロナ危機で政府はいろんな助成金や補助金を出しており、自社に応じた制度を活用する事が大切です。
助成金は厚労省関連が多く、補助金は経産省関連が多いです。
どちらも経営の近代化に資するものとされており、最近ではテレワークへの補助金などが謳われています。
その他にも多数あるのですが、要は自社の近代化に向けて「バネ」の役割になるように活用したいものです。
少し前に「サンクイックナット」のFaxちらしを打ちましたが、これにQRコードを付けたのでホームページで詳細を検討されてからメールでの反応もあったようです。
これに「動画」を追加して、商品紹介を画像と音声で行う事で、よりお客様に理解しやすくしたいのです。
これらは無人営業してくれる手法なので、「自助」次第という事になります。
新規の商談で「バネ」効果を出して、商品・別作加工・アセンブリなどの品揃えで継続取引に持ち込み「ネジ」のように1回転毎に関係性を深める事が「地道」ですが「王道」と思います。


2.最後に
 秋の味覚が楽しみになりました。
実は、「松茸ごはん」の素を買って、さらに、「松茸のお吸い物」を足すと風味が出る事を実感しました。
「松茸ごはん」の素に書いてある通りでは美味しくないと朝の喫茶店でモーニング仲間に話すと「松茸のお吸い物」を教わったのです。
さすがに「主婦の知恵」と感心したら、今更というような顔をされました。
皆さん、普通にやっておられるんやと気づきました。
こんな「知恵」をいろいろを吸収したいと思っています。


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