<月刊AMI>2020年3月号 Vol.223 ■△▽●○□


1..旧交を温めた2つの機会

 今年の1月は旧交を温める機会が2回ありました。
一つは大学の同級生、もう一つは元IBMの方々でした。
まず、大学の方ですが、卒業してから約50年になります。
私は商学部でしたが、簿記会計ではなく統計・OR(オペレーションズリサーチ)という理系に近いゼミで人数も10人と少数派でした。
卒業後は恩師のお葬式で顔を合わせた位でゼミという単位で再会する機会がなかったのです。
お互いに年賀状のやりとりだけだったので、転勤などで年賀状が届かなくなり、現在では2人の方と賀状交換をしている状況です。
この僅か2人なった中で、一人が20年ぶりに大阪に帰ってきたので会おうとメッセージをくれたのです。
早速、もう一人に連絡をとりお初天神のミュンヘン本店で会う事になったのです。

 久しぶりの再会でしたが、ミュンヘン本店は築60年で建て替え中で、急遽、近くのミュンヘンへ変更というドタバタから始まりました。
サッポロビールと代名詞的な唐揚げやポテトやフランクフルトを頂き、近況を披露し合いました。
私は1浪なので満70才、東京から20年ぶりに大阪に帰ってきた方も満70才、高等部から進学した方は、まだ誕生日が来ていないので68才という3人です。
お酒も入って昔に戻った感じで楽しい会話でした。

その中で、運転免許の話になり、東京から戻ってきた方は85才まで運転すると言うのです。
理由は、自動運転が進むという事です。
最近、日産のテレビCMで自宅でスマホから目的地入力して、クルマがナビした後も目的地まで道案内するというものがあります。
そう言えば、最近のナビは案内の道から位置ずれないのです。
昔のナビは案内の道筋から離れたところを示す事が多かったのですが、ナビの精度が向上してるのです。
このナビの精度向上と自動安全装置の進化で大丈夫だという話です。

 もう一つは元IBMの方のお葬式です。
私の顧問先にIBM系のソフト会社がありますので、ずっとIBM関係の方々と交流がありました。
その中の一人が食道ガンで亡くなられたのです。
66才という若さなので、衝撃的な訃報だったのです。
お通夜は300人を超える方が参列しました。
中には現役で活躍されている若い方々もいて、連絡が当日だったのでスーツ姿ですがネクタイが間に合わなかった方もいらっしゃいました。
私は、翌日の告別式にも参列しましたが、流石に、現役組は少なくなっていました。

 「精進あげ」という言葉がありますが、お通夜の後も告別式の後も桃山台駅内の中華店で知り合いの方々と故人を偲びました。
意外に思ったのは、IBMの方々が私をよくご存じだった事です。
私がよく知っている方とその知人・友人というメンバーなので、私自身は知らないと思う方ばかりだったのですが、相手の方々は昔し話で私のことを話されたのです。
いろんな方にお世話になっていたのだと再認識したのですが、IBMの方々の特長なのですが「ズバリ」と表現される会話に触れ元気をもらった事が大きな収穫でした。

 また、私が顧問している会社を2年前に退任したK氏は、退任後1ヵ月後に脳梗塞を患い、呂律が回らず、歩行も困難という状況になっていました。
桃山台の駅から500mにある会館でしたが、歩こうとはせずに会館が出す送迎バスに乗りたがったのです。
しかし、バスは出た後だったので皆が歩こうと言い、普通の歩行よりも倍くらい時間をかけて歩きました。
また、呂律が回らないので会話に絡みにくい状態でしたが、近況を話されていました。
この方は堺のお住まいなので地下鉄も長い間ご一緒しました。
K氏とはサラリーマン時代から約40年のお付き合いで、仕事でもいろんな場面でご協力を頂いた方なので、懐かしい話が出来ました。

 同級生とは今後は定期的に再会をしようと約束して、連絡のつかない同級生をいろんな手段で情報を集めてコンタクトをとろうと話しあいました。
SNS時代なので、名前などで検索するとコンタクトがとれる可能性があります。
また、元IBMの方々とも再会を約束しましたが、IBM系のセミナーや展示会が少なくなっているので、結局はお葬式になるのかと思いました。
今後も元気におれば、懐かしい顔と再会できるので楽しみにしたいと思います。


2.最後に
 「70台は実りの10年」ですが、前向きに考えれば、楽しい方では孫たちの成長があり、「お爺ちゃん」と呼んでもらえる機会が楽しみですし、また、地域社会の方々と交流の機会が増え、いろんなお世話をする事が多くなり違った充実感が味わえます。
しかし、反面、いろんな事とお別れすることも多くなりますが、元気なうちに積極的に機会をつくって旧交を温め、自分の生きた道を振り返って再確認したいと思います。
楽しい事と惜別が交錯する年代になったと実感しています。


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