<月刊AMI>2019年6月号 Vol.214 ■△▽●○□
右掲は、私がトヨタ系販売店に入社してコンピュータ担当者になった時のIBMの営業課長であった灰本怩ウんが、自費出版されて贈ってくださった本です。
タイトルは「一隅を照らす」です。
灰本さんは、有名な一族の方でゴルフで言えば名門の茨木カントリーの会員を相続された方です。
現役時代はIBMで活躍されて、関連会社で社長を長く担当された方です。
もちろん、実家も立派であれば、IBMの年金なども十分なので悠々とされている筈で、おそらく顧問をされていた所も離れておられると思うので、何不自由のないご生活と思っています。
この灰本さんが「孫との会話の機会もないので、80を前に出版した」と書いておられ、自分を振り返って「一隅を照らす」とされたと思うのです。
天台宗は「一隅を照らす」という運動をされていて、ホームページから引用しますと「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」という、天台宗を開かれた伝教大師最澄さま(767〜822)の精神を現代に生かすために生まれました。
一隅(いちぐう)とは、今、あなたがいる、その場所です。
あなたが、あなたの置かれている場所や立場で、ベストを尽くして照らしてください。
あなたが光れば、あなたのお隣も光ります。町や社会が光ります。
小さな光が集まって、日本を、世界を、やがて地球を照らします。
あなたの一隅から世界を照らしましょう!一人ひとりが輝きあい、手をつなぐことができれば、みんなが幸せになり、すばらしい世界が生まれます。
とあります。
「置かれている場所や立場で、ベストを尽くす」という事が基本です。
自分の仕事や役割にベストを尽くしているかと自問自答してみたのです。
自己判断では「やっている心算」ですが、問題は
「一人ひとりが輝きあい、手をつなぐことができれば、みんなが幸せになり、すばらしい世界が生まれます」のところで躓くのです。
他人が「輝く」ことを羨むのではなく、相互に認め合い協力し合うことが大切なのです。
この「他の人を認め合う」ことが難しいのです。
相手が拒否すれば、自ずからこちらも拒否する反応になってしまうのです。
最近、私は70才になるので地域活動にも参加するようになり、また、地元のカラオケ喫茶にも行くようになりました。
が、やっぱり、波長の合わない方がいらっしゃるのです。
女性の方は挨拶を繰り返すと状況は変わりやすいですが、男性の方は挨拶すら交わせない状況、つまり、挨拶しても返事がない状況で関係改善には程遠い状況です。
「都会の中の村社会」、私はその新人なので人間関係の構築に難儀しているのです。
天台宗のHPには「実践3つの柱」として「生命 あらゆる命を大切にしよう」「奉仕 みんなのために行動しよう」「共生 自然の恵みに感謝しよう」と具体的に示されています。
このような大きな悟りには程遠いですが、私は、「波長の合わない方も受け入れて、協力し合って、今の自分に感謝して行きたい」と思うようになって来ました。灰本さんの著書から、これから70代の生き方を再確認できたので感謝しています。
皆さまは、まだまだ、現役なので「勝負」の世界におられますが、ビジネスの基本に「実践の3つの柱」は必須と思うのでご参考になればと思います。