<月刊AMI>2017年2月号 Vol.186 ■△▽●○□
右掲は、FaceBookで友達になっている青山華子さんのメッセージにあった物です。
書かれている内容は本当と実感できますね。
「やらない理由は直ぐに見つける事が出来る」と言われますが、逆に、「なんとかやってみよう」と思えば、直ぐに手を付けられる事柄が見つかるとも言えるのです。
青山さんは「やれるところまで」と書いておられますが、私は「出来る事から」と思っているのです。
何故なら、私たちには「開拓者魂」が宿っているのです。
例えば、日本でも秘境と呼ばれる箇所がありますが、そこにも古来から住んでいる方々がいるのです。
山奥で人里離れた箇所であっても、その場所に定住した人たちがいたのです。
そこは、鬱蒼とした山林があり、道も出来ていなかったので人里との交流もままならず、しかも、肝腎の食糧も自然の物しかなかったという悪条件です。
こんな過酷な状況でも、先人は田畑を開墾して、幾度と失敗を重ねながら稲作や野菜づくりを行い自給自足ながらも独自の文化を編み出して来たのです。その開拓者魂です。
現代は「情報が豊かな時代」であり、情報化の中で足元を見るよりも周囲を見てしまう傾向があります。
「隣の芝生は青い」というように「他人の物」が良く見えてしまう傾向が誰にもあるのです。
そして、現実を確認もせずに悲観してしまうのです。
しかしながら、マクロではよく見えても客観的にミクロを見れば悪い所もあるのです。
マスコミで追及されている「電通」も過酷であるとは薄々分かっていても、給与や賞与などの話題が飛ぶとそこに目が行ってしまいがちなのです。
その面だけでは、自分が惨めになるだけなのです。「長所伸展法」というのですが、誰にも素晴らしい潜在能力があるので「長所」を伸ばす事でその潜在能力が開花するのです。
逆に、電通で自殺した東大卒の女子社員のように能力が開花しない部署では「先」を悲観して自殺になるケースもあるのです。
会社は「創業100周年」に向けて繁栄の構図を描こうと外部のコンサルタントを導入しています。
まずは「儲かる体質」をつくる事が最優先ですが、同時並行的にその先に開花する商売のネタを決める必要があります。
製造業ならスマホの電池問題で地に落ちたサムスンは半導体事業に集約して「V字回復」というニュースが流れたように「技術」が繁栄のタネになるのですが、私たちのような商社の場合は、お客様と仕入先の中間にいるだけなので「人」という要素が重要になるのです。
お客様の困り事に仕入先の技術を紹介して解決するという姿勢が重要なのです。
それは「未知」という分野もあるので切り拓く覚悟が必要なのです。
例えば、アルインコの開発部門に足しげく通ってお客様の試作に加わり、試作が完成するまで何度もキャッチボールを繰り返しても、必ずしも量産になる製品に仕上がるとは限らないのです。
しかし、多くの試作の中から大量生産へ移行する物が生まれるのも事実です。
何年もかかって大量生産すなわちお客様の主力商品に仕上がったという喜びを味わう事ができるのです。
その時も「次の試作」で厳しいキャッチボールが連続しているのです。
一つのヒット商品の陰に数多くの試作というご苦労が隠れているのです。この事は他のユーザーも同じと思います。
冒頭の青山さんのメッセージでは、こうは行かないと思います。
本当に「あきらめた時が失敗」と松下幸之助さんがおっしゃっていますが、我々にとっては、ここと思う所に食らいつくというのはアルインコのような事例をいうと思います。
「食らいつく」すなわち「訪問する」というアクションに繋がらないと宝の山を辿りつけないのです。
確かに「見切り」をつける事は大切な事なのですが、論理だけでは割り切れない世界があるのです。
この為に、常に「前向き」に捉えて行動する姿勢が必要です。
本当に「やらない理由」はすぐに思い付くのですが、それを克己する必要があるのです。
「出来る事からコツコツと」いう姿勢が重要と思います。これを心がけたいと思います。