<月刊AMI>2016年11月号 Vol.184 ■△▽●○□


1.「心の鏡」とイチローの言葉


右掲は「心の鏡」という訓です。
サラリーマン時代(‘89年)に勤務していた本社ビルの大改築があり、施工の竹中工務店が現場事務所をを設置して工事をしたのです。
その現場に設置された仮設トイレの扉の裏側に掲示されていた文言なのです。
私は、すぐにメモったので、今日も皆様にご紹介できるのです。

 なぜ、この「心の鏡」なのかと言うと、最近、オヤっと驚く変化の方に出会う事が多くなったのです。
ある方は、普段は紳士な方なのですが、頭髪も髭もダラしなく、その上、カッターまで糊がかからずヨレヨレという哀れさなのです。
これって、どう言って上げたら良いのかと迷いましたが、そんなに親しい訳でもないので躊躇しました。
また、別の方は、「やる気」が全然見えなくなっておられて、まるで覇気がない状況なのです。
これにも困りましたが、踏み込んだ話はしなかったのです。
一つは「身だしなみ」、もう一つは「覇気」、その他にも「先祖がえり」という言葉がありますが、わがままがキツクなっておられる方も多くいらっしゃいます。

 そうなのです、外から見える重大な変化でも他人は「事実」を告げるのを躊躇するのです。
やはり、そこには大人のルールみたいなものが働くのです。
従って、自分の中に「尺度」を持っておかねばならないのです。
「身だしなみ」では、朝何時に起床してゆっくりと整えるとか、衣服は糊をかけてアイロンして筋をピンとさせるとか自分のルーチンや絶対に崩しては行けない線を決めておく必要があるのです。
私の場合、22年前に起業したのですが、生活のリズムを乱さない為に、別のマンションに部屋を借りて事務所にし「公私」を明確にする事から始めたのです。
当然、だらしなくならないように「身だしなみ」には注意を図り、カッターはアイロンキーピングという糊を活用してシャキっとするように心掛け、妻が亡くなってからも自分でアイロンがけをしています。

 「心の鏡」は、自分なりの基準を持てと書いているのです。
例えば、右掲は、いつもお参りする氏神様の本殿に掲げられている毎月の訓です。
今年10月の訓では、イチロー選手の言葉を紹介しています。
「仕事」という言葉をつけてみると身に染みる物になります。
初めからダメだと言われるならば「悔しさ」が残りますが、自分からダメだと思うと何も残らないケースが多いのです。
多くの方はダメだと言って安心してしまうのです。
これでは「悔しさ」を持ってリベンジに立ち向かう方は稀有な存在となるのです。
即ち、「心の鏡」は心の基準の有無なのです。
自分の基準なので甘くなりやすいのですが、私は仕事でご相談を受けたら、初めからダメだとは絶対に言わないようにしています。
多くの方は「うちは特殊やから・・」と言って初めからダメだと答えられるのです。
当然、お客様なので、それでは困りますから根気よく説得して「やってみてダメだと分かる」ように持ち込みます。
この「やってみて」で何が問題かが浮かび上がって来て、それを克服しようとして、その結果、次の課題が健在化するのですが、これもまた克服しようとすると終には突破できるようになるのです。
そんなシツコサが必要で重要な事と思います。

 皆様も一度「心の鏡」とイチローの言葉をチェックしてみて下さい。
「而今」と言いますが、何事も「今から」なのです。気づけば「而今」から始めて改めて行きましょう。
大きな壁があるような事でも「あきらめた時が失敗」という松下幸之助翁やエジソンの教えを再確認しましょう。
少なくとも「身だしなみ」や「覇気」はセルフチェックして「いつまでも」を貫きたいと思います。


2.最後に
 「心の鏡」やイチローの言葉をご紹介していますが、これらは自分では、なかなか、気づかない事なので知らずに行っているかも知れません。
本当に相手から見た自分というのを意識しなければなりません。
でも、他人のダメ出しは出来るのが不思議です。
本当に自分を棚上げにしているのかも知れません。
注意、注意!


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