<月刊AMI>2014年6月号 Vol.155 ■△▽●○□


1.「風船」と「道」


 右掲の図は、昔、船井総研で勉強していた時に、担当の宮内先生が書かれてものを記憶に基づいて再現してみました。
右上から左下に赤い線が走っていますが、その右下側は「現実」であり、左上側は「観念」なのです。
我々は、通常の場合は、「商品」を販売して「お金」を得て生活をしているのですが、経営マインドが加わると左側の「夢」を描いてリスクを承知で「命」をかけて「商品」を開発するのです。
「商品」が売れないと「お金」が入って来ないので、現実の世界で窮してしまい、ついには、倒産という事態に追い込まれるのです。

 この窮地から脱出するには、「商品」を開発するしかないのですが、これが、難しい課題なのです。
左上側は「観念」の世界なのですが、誰しも「夢」を描きますが、その「夢」を実現させる為に「命」をかけて行うかという点が隠された課題点なのです。
右掲は、風船を持って喜んでいる子供のイラストです。
風船を「夢」と例えると子供の手に風船がない光景はどう変わるでしょうか。
きっと、嬉々とした笑顔は消えていると思います。
私は、確かに現実的には風船がなくても子供は遊ぶと思うのですが、「風船」は手を放すとどこかへ飛んで行ってしまうか分からない、その魅力が子供を嬉々とさせていると思うのです。

 この事は、会社経営も個人も同じなのです。
「夢」が描けないことには目先の事柄に振られてしまい「成り行き」まかせの状態に陥りやすくなるのです。
私は、平成7年に独立して経営コンサルタントの「道」を歩んで来ましたが、同時期に船井総研の大阪で学んだ約100人の仲間は、殆どが道半ばしてサラリーマン生活などに戻っています。
私は、お蔭様で社員にもお客様にも恵まれて「Faxちらし・3段活用マーケティング」から始め「ホームページ」を経て「システム開発」へと発展してお客様の経営近代化に「着実・前向き・具体的」という信念で「ツール」を含めて貢献できるようになって来ました。

 このヒントは、社名がエー・エム・アイ(AMI:Advanced Management with Information)に込めています。
AMIはフランス語で「仲間」という意味であり、「情報を活用して先進的な経営」という「夢」を込めています。「情報」はコンテンツとデータベースという2つの側面があり、コンテンツでは「ちらし」や「ホームページ」を制作する社員を雇い、これをベースに長年やって来ましたが、4年前に三男が入社してシステム開発を行い「お客様」をモデルに商品開発を行って来ました。
ようやく、当初、描いた「夢」が総合的に実現するところへ近づいて来ています。

 私は、経営者でもサラリーマンでも同じで「夢」を持つことが重要であり、その夢をしっかりと持ち続ければ「苦難」の時にも耐えることができると考えています。
確かに、ピンチをチャンスと捉えて自社でシステム開発の道を切り拓くことを選択できたのです。
「ピンチをチャンスに変える」という言葉は誰でもご存じですが、それには「環境」と「やり方」がポイントになります。
幸い、サラリーマン時代の後輩がいてシステム技術のアドバイスが可能という「環境」とお客様をモデルにつくるという「やり方」が出来たのです。

 「夢」という「風船」を命がけで離さないという覚悟が重要です。
最初は、「大風呂敷」かも知れませんが、それが徐々に具体的に見えてくるのです。
「着実・前向き・具体的」は私の信条ですが、「夢」に向かってこれからも自分の道を歩んで行きたいと思っています。


2.最後に
 天気の長期予報ではエルニーニョ現象で冷夏と言っていますが、同時に、エルニーニョ現象でも猛暑になることがあると保険をかけたような事も言っています。
「どっちやねん?」と迫りたくなりますが、最近は、異常気象という言葉でうまくかわされます。
幾らコンピュータの精度がよくなっても地球や宇宙環境という大きなことまで予報するのは難しいのでしょう。
ただ、1週間後の天気予報の精度は格段に向上しています。
コンピュータの大型化高速化が可能にしているのです。
いつか「2位じゃダメですか?」と聞いた女性議員がいましたが、私は、やっぱり、1位を目指して開発を続けて欲しいと思っています。


月刊AMIトップへ