<月刊AMI>2013年4月号 Vol.141 ■△▽●○□
1.Why5:「なぜ、なぜ、5回」
右掲は、業務改善の分野では有名な「Why5、なぜ、なぜ、5回」
というものです。例えば、「業績が悪い」と一口に言っていては何も
対策が打てないのです。業務改善の基本手法の一つに「Why5」
という手法があるのです。この手法をどのように展開するかというの
が右掲なのです。
例を挙げてみましょう。会社の業績が悪いと言っても全てが悪い
という訳ではないのです。まず、第1回目の「Why」を考える為に
「部門」という大きな分類から考えます。まず、大きく原因の所在を掴むようにします。どの部門の業績が悪いかと目星をつけると、次に、どのグループが悪いのかを探る必要があります。グループに目星が付くと、さらに、「誰が」と絞り込みます。この「誰」が決まれば、その担当者のお客様の中で「どのお客様」と絞り込み、さらに、「そのお客様」の「どの商品」なのかと絞り込むのです。
この手法を「ドリルダウン」とも呼び、システムでデータベースを使って連続的に絞り込めるようになっています。ドリルダウンを行う時に「尺度」にする指標(KPI)を設定しておくと、システムが自動的に判定でして色分け表示するようになっているのが、ビジネス・インテリジェンス(BI)と呼ばれるシステムです。予めドリルダウンのコースを設定しておかないと指標を設定することも難しくなります。バランス・スコア・カード(BSC)手法と呼ばれる物で、この予め設定した物を「カード」として個人レベルまで個別設定する管理手法なのです。しかし、なかなか、個人レベルまで詳細な指標を設定するという事が難しいケースがあります。このような場合、指標にあたる項目を降順(大きいものから小さいものへ並べる)に表示するという手法をとります。この表示された項目から、順にドリダウンするというケースもあります。
しかし、降順に表示するという相対評価法では、単に順番だけの分析になってしまいます。やはり、何に対して悪いのかという視点が必要になります。先ほどのBSCで指標(KPI)を事前に登録するのですが、これが困難なケースが多いので、当社では、昨年対比という視点も加えるようにしています。上位に表示されていても昨年に比較して落ち込んでいては、早急に対策を講じる必要あるのです。当社では、この考え方をできる経営管理用のシステムを開発しています。
このシステムを使えば、今までの「売上日報」のような業務システムではドリルダウンが困難なのですが、容易に、問題を発見する事が出来て非常にラクになります。例えば、「商品」ごとに昨年対比が見えることが重要です。マーケティングは、「人」⇒「物」⇒「人」という流れであり、「物」は「金額」や「個数」で表示されるのです。営業員とお客様との関係には、「物」すなわち「商品」が動いているだけなのです。従って、大きな組織のお客様では、「人」は数多く存在していらっしゃるので、元データがお客様という中に「グループ」や「個人」というレベルで把握できることも重要です。これを「深堀」というのですが、お客様の中で多くの人とビジネスが出来るようにすることが重要なのですが、多くのシステムでは、このレベルまで把握できないケースが多いのです。これらの諸問題を解決するマネジメントシステム(BI)を開発しています。
今年も4月がやって来ました。阿倍政権になって経済もうまく回り始める期待感が段々高まって来ました。さすがに、3年以上も「満を持して」という状態で準備してきたことが成果になって現れているように思います。タブーであった「憲法9条」が絡む「武器三原則」も大幅に拡大解釈してF35の国際調達に参加を決めるなど見事なほどです。これからに期待感が持てます。