<月刊AMI>2012年5月号 Vol.130 ■△▽●○□
1.「変わる」という事のメカニズム
右掲は、今までに何度となくご紹介しているタナベ経営の「革新」という訓と松下幸之助さんが販売店贈った額に書かれていた「訓」というものを一つにしたものです。
今回、敢えて、このような方式でご紹介するのは、矢印で示すように、この2つの「訓」に関連性があるからです。
私は、松下幸之助さんの「訓」を「成功の方程式」と名付けて皆さんにご紹介していますが、その際に、「心に思っただけでは何も変わらない。まず、行動に移して、現実に直面して、立ちは
だかる壁を突破して習慣化することが大事だ」とお話しています。
この習慣化あるいは「凡事徹底」として継続することが重要なのだと強調して来ました。
ところが、現実には「そうは思ったのですが、なかなか、出来なくて・・」という声が圧倒的なのです。私も、不得手な分野の事は同じようなものです。
しかし、「できる!」と思ったことは、タナベ経営の訓のようにして即着手しているのです。
「自分を変え」⇒「いける!」と閃いたことを、「やり方を変え」⇒「ツール」を購入したりして「リズムを変えよう」を実践しているのです。
何も「ツール」を購入するばかりではなく、即着手するということで「後回し」しないのです。
「先送りする」という言葉は、最近の政治用語になっていますが、私たちは「先送り」を出来るだけ避ける必要があります。
何故なら、「いける!」と閃くという機会がどれ程あるのでしょうか。
そんなにある訳ではないと思います。
よく、改善の世界では「とりあえず」という言葉で表現しますが、第一歩を踏み出さないと頭だけの「机上の空論」で終ってしまうからなのです。
「後悔、先に立たず」という格言が教えるように、まず、やってみる事が重要なのです。
その際に、「ツール」などが必要になるケースもありますが、失敗しても気にならない金額(ポケットマネー程度)なら、ダメ元で即買ってしまうようにしています。
何も「買う」ということをお薦めしているのではありませんが、タナベ経営の「自分を変え」⇒「やり方を変え」にシフトするには、必要な投資というものがあります。
会社においても同じです。
ちょっとした投資、例えば、iPadを購入するという事は、全体の金額から見れば些細なものなのです。
これを買うと買わないでは、大きな差が出るのです。
やはり、手元にあると皆さんが活用し始めて、中味も充実して来て、お客様へのアプローチも非常にやりやすくなっているのです。
このような、前向きで、しかも、ちょっとした金額の投資なら、思い切ってやる方が良い結果を生むと確信しています。
この考え方は、公私にわたって通用すると思っています。
損しても構わない金額をハッキリと認識して、損を覚悟して投資できれば、自ずから次の展開が変わってくるのです。
よく「創意工夫」と言いますが、その殆どは「ツール」を使うのです。
「ツール」の改良という意味合いもある位です。
何故なら、見えないものを工夫できる人は非常に少ないのです。
殆どが「改善」なのです。この「改善」のスタートラインが「やろう」と決意し、ツールなどを購入あるいは改善することに着手する事から始まるのです。
まさに、タナベ経営の「革新」の訓に示す通りなのです。
皆で、「有言実行」のスタイルで「革新」にチャレンジして行きましょう。
2。「さいごに」
待ちに待ったゴールデンウイークがやって来ました。
上記で「訓」をあげていますが、こういう場合、皆さんは、ちゃんと「やろう」と思ったことを事前に計画して実践されているのです。
ホンマに不思議と思います。
何故、仕事ならチャレンジしないのだろうと思います。
「働けるという事」が非常に切実な時代になっています。
3.11の震災の被害者ばかりでなく、お客様の倒産や清算で取引量が少なくなって経費を圧縮せざる得ない企業が多くなっています。
何もしないと経費圧縮でリストラという憂き目が待っているのです。
そのならない為にも「有言実行」で「革新」して行きたいものです。