<月刊AMI>2011年3月号 Vol.116 ■△▽●○□

1.「プラトー現象」


 右図は、プラトー現象を表しています。
プラトーとは、成長が伸び悩んだ状態(高原状態)を指すのですが、結構、この時にあきらめてしまって成長がそこで止まってしまうという事があるのです。
しかし、ちょっと時間軸をずらして見ると、また、成長が始まるのですが、それが見えないので残念してしまうのです。
その為には、赤字で示していますように伸び悩んだところでちょっとやり方を変えて見る事が重要なのです。

しかし、やり方を変えるにも何度も繰り返すと限界に達したような感覚になり「絶望感」に陥るようになるのですが、「大器晩成」という言葉があるように、非常に時間がかかる場合もあるので、自分や周囲の者が待てるかという事が課題となるのです。
転勤や職種を変えることで「環境」が変り、それがキッカケになる場合も多いので、人事異動も人材育成の面では有力な手法です。

 私の経験ですが、前職で勤務していた自動車販売店で車輌部長のイスを争っていた2人の人がいたのですが、後塵を拝した方の人が中古車部長になって中古車部門の改革に能力を発揮して、後に、追い抜いて役員になったというケースもありました。
このように、部門が変わって実力を発揮する人もおられるのですが、多くの場合、クサってしまって埋もれるケースが多いのです。
同じことは、中途採用の場合も言えるのです。
前の会社では実力を発揮する事ができなかった方が、心機一転してイキイキと活躍されるケースもありますので、実力を発揮できるように配慮してあげる事も重要な事です。

 最後に、自分で「プラトー現象」から脱出する方法ですが、自力ばかりでなく他人との交流でヒントが浮かんだり、有名な湯川博士の「お産の瞬間」に粒子理論が閃いたというようなケースもあったりするのです。
しかし、これには大前提があります。
それは、平素から自助努力を積み重ねているという事なのです。
自助努力をいい加減にしているのでは、自分でヒントを閃くのも難しいですし、他人のアドバイスでヒントになるのも難しいと思うのです。
まさに「天は自ら助ける者を助く」なのです。是非、この格言を信じて自助努力を怠らないようにしたいものです。
2。「さいごに」

今月は「プラトー現象」について書きましたが、その中で、壁を脱出するのに「ちょっと変える」と書きました。現実的に「ちょっと変える」は、意外にカンタンな投資で済む場合も多いのです。例えば、セミナーに参加するでけでもヒントを得ることが出来るのです。僅かな受講料を惜しんでは「壁」を突破できないのです。セミナーに限らず、異業種交流会などもありますので、会社に頼まず、自腹で参加する意気込みが重要です。その中で何かヒントを得て、自力で試して見ることが重要なのです。この「試す」ことがないのでは単なる時間のムダに終るので注意したいと思います。


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