<月刊AMI>2010年11月号 Vol.112 ■△▽●○□


1.弱者必勝の10ヶ条

右掲は、広島の木原先生(船井総研で同時期に勉強した方で、リフォーム業を40年経営)から毎週、1週間分まとめてFax送信して来る「ディリーメッセージ」の9月26日の分です。木原先生の承諾を得てご紹介しています。

 この10ヶ条は、30年ほど前に流行した「ランチェスター戦略」から派生した物です。ランチェスター戦略は、戦争の科学で「第1の法則:一騎打ちの法則」及び「第2の法則:集中効果の法則」の2つの法則がコアになっています。「第1の法則」は、弱者の戦略として有名です。

 10ヶ条のうち、@は、目標に関すること、A〜Cは、人の能力向上策について、D〜Hは、一点突破の局地戦を書き、Iは、頭で考え込まず「即行動」的に実践の中から「智恵」を搾り出すというものです。禅に「動中の思案、静中に勝ること幾百千億万倍」という言葉がありますが、「静中」は座って考えること、「動中」は動きながら考えることを指し、動きながらの思案(気づき)は、座って考えるよりも測り知れないほど効果的という意味であります。
まさに、Iは、この事を言っていて、基本・足元の事を大切にし「気づき」を即実践することを習慣化せよと書いてあります。

 この資料は、10月の全体会議で幹部の方々にご紹介していますが、Aは、早朝の利益時間、Bは、その日の事はその日のうちにやり切る、Cは、休日の過ごし方まで指摘されています。
私は、これらからトヨタ販売店時代に課長になる時に、先輩から「栩野君、管理職は朝8時から晩の8時まで働く気力と体力が必要だ」と教えられました。
概ね、7時30分に出社して、朝のミーティングの準備をして、晩の8時過ぎに部下の報告を受け課題を把握、OJT等の予定などを済ませて帰宅というのが当時の生活スタイルでした。

 Aの「12時間喜働は3倍必勝」は、昼休みも食事だけにして8時から8時まで12時間働くのと昼休み1時間キッチリとって、さらに、1時間ムダにして定時に終るのでは、第2の法則に従って、

(12−0)2:(8−1)2=144:49≒3:1

となるのです。
皆さんは、どちらでしょうか?お客様で夕方に人がおらない(電話に出ない)会社は、後者の(8−1)2型なので要注意です。
また、「喜働」とは、仕事がタップリあるという証拠です。
後者では、きっと、仕事量が不足しており、不平不満が蔓延する状態と思います。
私は、少なくとも自力で「喜働」できるように、見込み客を数多く生み出して、忙しく働きたいと思っています。
不思議ですが、忙しいと愚痴や不満は解消されて、自然と「喜働」になって行くのです。よろしくお願いします。




2。「さいごに」

今回の「弱者必勝の10ヶ条」を読んで、久振りに、ランチェスター戦略を思い出しました。
30数年前に大流行したのですが、当時は、バブル期で「弱者の戦略」も余り実感しない時期でした。
しかし、今、このように「弱者の戦略」を読み返すと「腑に落ちる」ことばかりです。
AからCは「一騎打ちの法則」を指しており、「武器の性能」という意味で「人の働き方」を言及しているのです。
「喜働」は当たり前の事なのですが、意外に、出来ていないので驚きます。
もっと、忙しくなって「喜働」が自然に増えるように祈ります。



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