<月刊AMI>2008年2月号 Vol.79 ■△▽●○□
NHKが土曜日に放映している「フルスイング」というドラマ(全6回)をご覧になった方もいらっしゃると思います。 元プロ野球のコーチで落合選手やイチロー選手などを育てた高畠さんのドラマです。 予告の「大きな耳、小さな口、優しい目」というキャッチ・フレーズに関心を持ったことから見るようになりました。 「熱い」は、「まいど1号」の青木社長も同じなのですが、シンプルに「熱い」という事の重大さを痛感します。 腹の底から出る言葉・・それは言葉でなくても通じるものがあります。 そんな原点を思い出しました。「小さな口」で相手を感動させる事が出来るのです。
皆さん、「百歳人生」って、聞いたことがありますか? 日本人、男性の平均寿命は79歳で、女性は86歳と言われていますが、あくまでも「平均」という事なので、各個人の「寿命」というものは大きなバラツキがあります。 そんな中で、私は、今年59才になるという事実が迫って来て、「老い」という事も少し考えるようになって来ました。 冒頭の「百歳人生」は、トヨタ時代のOB会が毎年夏に開かれるのですが、ここに参加する先輩が教えて下さった言葉です。 「百歳」という目標から見れば、59才など、まだまだ未熟なものです。 何かを「求める」という時間は十分にあるのです。 もちろん、今までのような体力に満ちた活力はありませんが、「知識・経験・根性」という3要素は今までの蓄積があり、それを「引き出し」として多くの方々にアドバイスするという事は可能なのです。 昨年、日清食品の安藤百福さんが96才で亡くなられたのですが、その直前までゴルフを楽しんでおられたとの事です。 「寿命」と「健康」とは必ずしも相関するものではなく、まず、安藤さんのように「健康」でなければ、若い人たちに迷惑をかけます。 よく90代の親を70代の息子や娘が看病するというニュースを耳にしますが、この辺は、かなり深刻な問題になってしまいます。 やはり、「健康」であり続けたいと思います。 「健康」であり続けるには、サミュエル・ウルマンの詩「青春」に象徴されるように、肉体の若さではなく、精神の若さが大切なのです。 この「精神の若さ」は、保つという姿勢では達成できないと思います。 やはり、チャレンジするという積極性が重要であり、その方向性として「夢」というものが必要なのです。 1月に開かれた幹部会議でキング牧師の名スピーチ「I have a dream」をご紹介していますが、ちょっと気恥ずかしいですが「私には夢がある」と若い人に向かって語りかけたいと思います。 「どんな夢か?」と言いますと「次の10年、人づくり、システムづくり」という自分が得意な分野で輝くという夢です。 「人づくり」で若い人から「先生」と心から呼ばれて、適切なアドバイスをしている姿、「システムづくり」で若い人が活躍するために支援システムが稼動するという姿なのです。 「改善」というトヨタ最大の特徴に出会って、すでに20年が経過しています。 「改善は、人づくり、物づくり」という言葉が代表的な標語です。 改善チームの鍔本先生から「一生かかっても達成できない大きな大志を持て」と教えられて、「改善」という永遠のテーマに「面壁」して、もうすでに、20年が経過したのです。 鍔本先生は「10年続ければ達成できる。 20年続ければプロになれる。30年続ければ神様になれる」と教えて下さいました。 この尺度では、「改善」に面壁して20年という事は「プロ」という域に達したということになりますが、「百歳人生」のスタートとして、思いを新たにして再度「面壁」をしたいと思っています。 「健康」という最大の課題を「若い人」と一緒に(これが当社の社名であるamiの本来の意義)「人づくり、システムづくり」にチャレンジして行きたいと思います。 「常に、新米」という基本精神を忘れずに、皆さんと一緒に頑張って行きますので、よろしくお願いします。
1月23日に「まいど1号」という人工衛星で有名な青木社長の講演を聞きました。 ホントに実話という「説得力」を再確認しました。 素直に「腑に落ちる」という感じでした。 中小企業ですから、ドラマの連続でしょうが、飾ることなく話される姿に引き込まれました。 その内容は、「AMIニュース」(メール版)2月2日号で詳細にご紹介しています。 要約すると、青木さんは「3つの事」を軸に話されました。 1つは、「願い」とか「夢」には、大きな壁突破力がある、2つ目は、「夢」を語ることで社員さんの目が輝く、3つ目は、「夢」が実現し始めると人が集まるという3点でした。 どちらの会社も「若い人」の育成に悩んでいますが、青木さんのように「トップ」が「夢」をどれだけ語っているかがポイントのように思います。 キング牧師の「I have a dream」のように、夢を語りかけることも重要な仕事と思います。 まさに「職場は鏡」なのです。上の者が冷めているようでは、職場は熱くなりません。ドンドン、夢を語りたいですね。