<月刊AMI>2008年1月号 Vol.78 ■△▽●○□


1。はじめに


2007年の漢字が「偽」と発表されました。
世相を現すと言いますが、「偽」が今年であると言うことは、悲憤に耐えないと清水寺の管主さんがおっしゃっていました。
全く同感なのですが、大阪府知事選挙に立候補した橋下さんが著書に「政治家と弁護士はウソをつく」という風に書いておられるのだが、折りしも「年金」問題で公約違反と国会で騒がれているのは、どうだろうかと思います。
因みに、06年は「命」、05年は「愛」、04年は「災」、03年は「虎」、02年は「帰」、01年は「戦」、00年は「金」、99年は「末」、98年は「毒」、97年は「倒、96年は「食」、95年は「震」・・とあります。
さて、今年は、どんな漢字なのでしょうか?
「楽」とか「笑」や「夢」であって欲しいですね。
私は、数社のお客様で大小のプロジェクトを予定しています。
このプロジェクトが成功するように「誠」を尽くして行きたいと思っています。


2。10年先を夢見る

2008年、新年あけましておめでとうございます。
「1年の計は元旦にあり」と言いますが、皆様も、新年の抱負を描かれた事と思います。
「今年は、こんな事をやるぞ!」という風な「抱負」(≒夢)を大切にしたいと思います。
「人」+「夢」=「儚」という事で、人の夢は儚いものかも知れないのですが、「夢」を持たない事には、明日へのエネルギーが湧いて来ないのです。
儚いかも知れませんが、そういう現実を踏まえて「夢」を実現させるという決心を固めることが重要と思います。

 そういう私は、今年、満59才になります。
もう、結構、オジンですね。「えッ!59才?」と言う方もおられると思います。
しかし、本人は、何時までも若い心算でいて、内心は「万年18才」なのです。
とは言え、現実的には、こんな年になっていて、真剣に「夢」を語ると他人から「?」の人のように見えるのも事実です。
「いい年して・・」という感じです。

11月26日、NHK「視点・論点」で、NPO法人コミュニティ支援センター理事長の相原和幸さんが、「退職後の雑学生活入門」という題で興味深い話をされていました。
要点をご紹介しますと

1)「場読能力」・・その場の空気が読めることが大切なのだが、自分がシルバーになっているのを忘れて、自分中心の発言・行動になり地域社会などの周囲から嫌われる
2)「目線効力」・・相手がどんなに年齢差のある若者でも、知識や経験が自分より少ない人にも、決して、上から見下ろすような態度を取らないことで、常に対等の目線でお付き合いをする
3)「失敗話力」・・「他人の不幸は蜜の味」という言葉があるが、「失敗話力」を身につけて、自分の欠点や、失敗談を少々面白おかしくフランクに話せる会話力を身につけること

の3つが「コツ」だそうです。参照http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/5843.html#more

このような人たちが「よい循環」を作るのです。
トヨタの世界では「10年先の会社は、若い者に聞け」という言い伝えがあります。
次の10年を夢見るのは、社長でも部長でも課長でもなく、現場のリーダーである班長や主任クラスなのだと教え、その若い人の「考える力」を尊重していて、さらに、権限で若い人の「芽」を摘み取ることを戒めているのです。
古い自分の「知識・経験」を押し付けるのではなく、若い人たちの「考える力」を尊重せよと教えているのです。
そして、交流会などで「自主研究」を奨励して、各工場のよい所の披露や悩みを皆で相談したりするのです。
これは、トヨタばかりでなく、堀場製作所などでも、同じように、若い人たちの交流が盛んに行なわれています。
そういう活動を大いに奨励して「老害」を蒔き散らかさないようにしているのです。本当に、うまい進め方をしていると思います。

 私は、若い人たちが「考える集団化」して、ドンドン行動して欲しいと思っています。
行動すると必ず「気づき」があって、「ああしたい、こうしたい」という要望が出て来るものです。
これを「改善提案」というのです。トヨタでは、約7万人の社員ですが、年間200万件以上(しかも毎年連続して)の改善提案が出ているのです。
もちろん、単なる要求だけに終るのでは、公務員の世界と同じです。
必ず、「俺がやる!」という覚悟がないと不平不満に留まるのです。
是非、「俺がやる!」という覚悟の改善提案をお願いしたいものです。期待しています。





3。さいごに

 本年の基本テーマを「次の10年、人づくり、システムづくり」としました。
ある占いでは、今年は運気が上昇して「収穫期」にあたるそうです。
新しい事にチャレンジする時で、今までの経験が活かされるとの事です。
この占いは、今まで結構当たっているので気分をよくしています。
あるお客様とNewビジネス・モデルを構築・実証するプロジェクトを新春早々スタートさせます。
また、別のお客様でも新しいプロジェクトを予定して頂いています。
「活かされる」という有難さを噛締めながら、「知識・経験・根性」の3拍子を発揮して行きたいと願っています。ご期待ください。  

 
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