<月刊AMI>2006年9月号 Vol.62 ■△▽●○□
次のコラムでも触れていますが、商売のやり方がドンドン進んでいます。 多くの場合、最初の関門を如何に突破するか、この突破時にどのような「感動」を与えるかにかかっています。 「真実の瞬間」という言葉がありますが、この最初の「つかみ」でうまく行くと最後まで行く確率が高くなるのです。 オートコールという手法では「ガッツ石松」さんに吹き込んでもらって警戒感を突破する手法が多くなっています。 電話によるアポとりでは、「電話をつける時に、おつけしてある黒いボックスがあるでしょ?」と電話応対に出た女子事務員をドギマギさせて、第一関門を突破するのです。 このように、「つかみ」はドンドン進化しています。商売のコツですね。
私は、経営コンサルタントとして、その即時業績向上法を「Faxちらし・3段活用マーケティング」という手法として、この11年間、仕事をしてきました。 昔から「無人営業」「無人接客」という事が重要な課題になっていました。 お客様は、人を介して商品説明を受けるのではなく、自分のペースで物を知りたいという心理が働いているのです。 その背景には、「物余り現象」があり、多くの人は「充足」しているのです。 従って、商品そのものは使用体験があり基本的な機能などはよく知っているのです。 その「充足」の中で、自社の商品を売るという至難の営業戦略が必要になるのです。 「充足」しているのですから、人が何度も通うと「売りつけられる」という拒否心理が働くようになるので、マイナス効果しかなくなるのです。 そんな時代に、やはり、物を売らないと成り立たないので、POPとかPOSTINGなどの手法が開発されたのです。 この手法も「売る」というよりは「誘客プログラム」という連続した手法で「絞り込む」ものが有効なのです。 例えば、墓石屋さんの場合、バス見学会を開催して、一日遊んでもらうことから始めるのです。 最初の「つかみ」で大きく網をかけて、途中で「示唆・暗示」をかけて、順に「おち」に導くのです。 こんな手法を組み立てるのが現在のやり方と言えます。
「我々が創る○○会社」という社員参画型のモチベーションUPの手法があります。 ブレーン・ストーミング的にディスカッションするのだが、普通の会社でこの手法がうまく行くか否かは、やはりトップの聞く耳と調整力・実践力にかかっていると思います。 幾らアイデアを出しても取り上げてももらえないのでは、ドンドン冷めてしまい形骸化・マンネリ化してしまいます。 この辺を引き出して、しかも巻き込んでスパイラルUPのように何度も何度も試行して行く姿勢がポイントのように思われます。