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     ** AMIニュース 2007年12月22日 **

     メールは、弊社のお客様に送っています。 Vol.42

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1.トピックス

もう、22日ですね。

来週は当社の場合、25日から28日と4日間ですね。

ホントに押し詰まって来ました。

前号で「今年の漢字」をご紹介しましたが、そろそろ
「自分にとって2007年はどんな年?」
と自問して頂くのも良い頃ですね。

私にとって2007年は
「仕込み」
という感じの年でした。

来年にかけて、いろんなプロジェクトが順にスタートする
予定になっていますので、期待感でイッパイです。

また、いろんなジャンルの方と出会い、
今までに想像もつかなかった「自分」を発見した1年でもありました。

何事も「知識・経験・根性」の3拍子が重要だと言っていますが、
先日、超大手企業OBの方でコンサルタントの方にお会いしたのですが、
「栩野さん、よう社員を雇って12年もやっていますね」
と言われました。

その方は、最初は社員を雇ったが、その人件費が負担になって
辞めてもらったそうです。

サラリーマン時代には優秀な方だったのでしょうが、
自分が社長になって「人を育てる」というリスクを負った時に
一般の社長さんが心掛けている
「我慢」する
という事が出来なかったのだと思います。

ある方は、
『社長業って「借金」を背負った「明日はプー太郎」という身分』
とおっしゃっていましたが、
その覚悟が出来ていなかったのだと思います。

こんな「覚悟」も悟った1年でもありました。

今日の「楽笑カレンダー」には
「親の意見と冷酒は 忘れたころにきいてくる よう聞きなはれや〜」」
とあります。
http://www.rakusho.co.jp/

今日の「コラム」は「若い力を自慢する」です。

またまた、長文ですが、よろしくお願いします。


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2.コラム:「若い力を自慢する」について(筆者:栩野 正喜)

■「工場の10年先は若い人に聞け」

今、あなたは会社の若い人を自慢出来ますか?

素直な気持ちで即答して見ましょう。

えっ! 何で・・?
と思われる方も多いと思います。

現実的に「うちの若いものは○○だ!」という○○が
○○・・大したもんや
○○・・ダメや
と2種に大別すると、
後者の「ダメや」と言う方が大多数と思います。

残念な状況ですが現実と思います。

「鏡の法則」という言葉があるのですが、
○○・・ダメや
と言われる若い人は、
逆に、「こんな会社」と思っているのです。

不思議ですが「鏡の法則」が働いているのです。

○○・・大したもんや
と言われると若い人は、
「遣り甲斐」を感じて「素直」になれるものと思います。

この差は大きいですね。

前号で、
『★楽笑さんの言葉に
「一生懸命だと知恵が出る 中途半端だと愚痴が出る 
いい加減だと言い訳が出る 手を抜きなや〜」
というのがあります。』
とご紹介していますが、
「こんな会社」と思っていると「愚痴」や「言い訳」が多くなるのです。

そこで、いつも思い出す言葉として
「工場の10年先は若い人に聞け」
というトヨタで伝承されている言葉なのです。

この「工場の10年先は若い人に聞け」という事ですが、
「工場」を「会社」と置き換えても良いのです。

私の勤めたトヨタオート大阪では、
「クリエイティブ21」というプロジェクト・チームを作って
30代の若いメンバーで「次の21世紀」を模索した事がありました。

この中から
・全社オンラインシステムの構築
・トヨタ方式である「物流改善プロジェクト」でJIT方式の改善
・IBMの指導で「SISプロジェクト」でテレ・マーケティング
などが生まれたのです。

そして、オーナー社長の福井社長は
「社員のやる気が自慢だ」
と同業者にも新聞などにも掲載して、自慢して下さったのです。


■「若い人が主役」

厳密には、トヨタと私が就職したトヨタオート大阪には若干の差がある
と思いますが、例えば、在阪トヨタの各種会議では、
トヨタオート大阪は、新人に出席させる機会が多かったのです。

私の経験では、入社2年目の時に、
在阪トヨタの共同企画で「春の交通安全キャンペーン」をする販売促進会議
があったのですが、
この席で、他社の部長・課長さんたちに混じって意見を言った
事を思い出します。

ともかく、お歴々という方々に混じって、
新米の私が会社を代表して意見を言う
事が出来たのです。

★ただ出席するのではなく、代表して意見を言う
が重要なのです。

当時の十河常務が
「栩野君、他社に負けないで意見を言って来い」
と言ってくださったのです。

このような事は、トヨタ本体でも行われているのです。

トヨタの各部門は会議を主催されるケースが多いのですが、
それこそ、部長から若い人まで
という感じでズラっと参加されます。

まぁ、若いと言っても入社2年目という方は、
さすがにいなかったと思いますが、
私の担当したシステム部門では、
当時の若い方々との交流が今もつながっている
という感じなのです。

普通のイメージなら、部長・課長クラスが取り仕切ると思うのですが、
ホントに若い人がディーラーの担当者と接して、意見を交流するのです。

こういうやり方は、他の部門でも同じと聞いています。

このメールの読者に、内山さんというトヨタOBの方がおられますが、
内山さんとは、システム部のシンポジューム(入社2年目くらいの時)で、
ケース・スタディのワーク・ショップでご指導を受け、
生意気な私の意見を受け止めて頂き、ご指導を頂いたのを覚えています。

以後、30数年が経過していますが、
今なお、メールや電話で交流させて頂いています。


■「考える集団」

私は、若い人が「考える集団」になり、
その勢いを「自慢する集団」になることが重要と考えています。

★「じゃ、どうすれば若い人が考えるようになるのか?」
という質問が出ると思います。

たしかに「若い人が考える集団」になり、
自主的に行動するようになるという状態は
非常に素晴らしい事で、成果につながると思います。

ところが、現実的には、そうは行かないのが普通なのです。

どこかの国の防衛省の事務次官のように、
上席の者が地位の保全と権威維持に回ってしまう
という事がいけないのです。

社外の会議は、社長ばかり出席している。
セミナーなども社長ばかり出席している。
お客様の接待も社長ばかり・・
という事がありませんか?

社長を部長や課長に置き換えてチェックしてください。

★いかに若い人にチャンスを与えていないか!
が分かると思います。

トヨタやトヨタオート大阪のように
「若い人」にチャンスを与えることが重要であり、
そのレポートをしっかりチェックする事で「人材育成」になると思います。

私は、昭和48年に関学を卒業してトヨタオート大阪に就職したのですが、
昭和50年にIBMシステム32(当時、約1800万円)を
自分で稟議を上げて購入して頂いたのです。

1800万円は、当時の大卒初任給が約5万円台だったことを思えば、
いかに大金だったかが分かります。

入社3年目だったので、よく勉強しました。

何しろ、IBMは「ソフトはお客様の能力で」という主義だったのです。

業務知識もコンピュータの知識もゼロに近い状態であったにも関わらず、
福井社長は、契約書に判を押してくださったのです。

★「もう、これはやるしかない!」
のです。


■「改善提案」

少し自慢めいた事を書きましたが、重要なことは
★『やる気があると知恵が働き「提案」が出る』
という点です。

IBMの灰本課長(当時)は、私の恩人の一人なのですが、
「とっちゃんは、ようボヤくなぁ。
でも、それは建設的なボヤきやからええのや!」
と諭してくださったのを覚えています。

貴社の現状を伺いますが、
「改善提案」は、今年、何件、出ていますか?

製造業の皆さん、トヨタの改善提案はよくご存じと思いますが、
約7万人の社員で、年間200万件(それも毎年)以上
という数字です。

こんな状態になるには、禅の言葉に
「随所為主 立処皆真」
(随所に主となす、立処みな真なり)
というものがありますが、
これは「一隅を照らす」というような意味なのですが、
少し、見方を変えれば、
★若い人が自分に与えられた職場で「主」となり、
 自主性を持って行う「真」をサポートとして「主役」化する
という風にも考えられます。

トヨタには、若い人が「主役」になり、育てる「風土」があるのです。

それが、年間200万件の改善提案につながっていると思います。

若い人の「やる気」を引き出す方法は、意外にもカンタンかも知れません。

「ちょっとの差」とよく表現しますが、ホントにそんな感じがします。

皆さんの会社で、「若い人がイキイキと考える」状態を想像して下さい
物凄いパワーを感じませんか?

そのキーワードは「鏡の法則」であり、「随所為主 立処皆真」という
言葉であると思います。

具体的に、「改善」という視点で若い人が「10年後の職場」を夢見て、
その「夢」を実現させようと「汗」をかき「知恵」を出すことが
どんなに大きなパワーとなるかを想像してください。

ホントに「若い力を自慢する」ことの重要性を噛み締めたいと思います。

中には、私のように「ボヤキ」ばかり言う人も出て来ると思いますが、
灰本さんのように「建設的なボヤキ」と受容して頂いて、
その「ボヤキ」を「前向き」な方向に引き出して「改善」へと導くことが
「若い人」の無限のパワーを引き出すことになると思います。

私は、あるお客様でこんな経験を活かした「改善」を指導しています。

ホントに「若い人」にはパワーがあると感心しています。


■まとめ

・「工場の10年先は若い人に聞け」

・「若い人」にチャンスを与える

・若い人が「考える集団」になり、その勢いを「自慢する集団」になる

・「随所為主 立処皆真」で「改善リーダー」をつくる

 

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