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     ** AMIニュース 2007年11月 3日 **

     当メールは、弊社のお客様に送っています。 Vol.35

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1.トピックス

今日は、文化の日、大阪は素晴らしい秋晴れです。

こんな日にゴルフを楽しめると良いのですが、午後からお客様を訪問する事に
なっていて、練習位は楽しめそうな感じです。

さて、今週は、日本シリーズで中日が優勝し、中村選手がMVPになった事が、
話題ですね。

年俸400万円、テスト生から背番号99、そして、MVP
って、こんなドラマはないですね。

サードの守備もうまいし、勝負強いバッティングと素晴らしいの一言!

大阪人として、少し元気が出た!

また、ゴルフの青木選手が65才かつエージシュートで日本シニアオープンに
優勝しました。

15番からの放送でしたが、顔が輝いていました。

「勝つ!」という雰囲気を出ていました。

私は、青木選手の輝きを見て、58才、まだまだ「若い」と思い直して、
現役で頑張らねばと思いました。

そして、ちょっと隠れていますが、トヨタが10月度、国内販売で初めて、
50%を突破して、51.6%に達した事です。

「販売力の差!」と一言に表現すれば、おしまいですが、
私は、トヨタの販売店は地元オーナーの経営という点が大きく、
他社は、直営化しているので「鬼」になる人材がいないのではないか
と考えています。

私は、7月30日号で「電通 鬼の十訓」をご紹介していますが、
「鬼」の存在が、地元オーナーの経営と直営のサラリーマン経営では
格差が出るのだと思うのです。
参照:http://www.web-ami.com/mailnews/070730.html

この一年のシェアの変動は、45%を軸に徐々に高くなっているのです。

この要因は、トヨタ陣営の体力と「鬼」の存在が大きいと考えています。

今回、この辺のことは書けなかったのですが、次号、ご紹介したいと
思います。


今日の「楽笑カレンダー」には
「おかげさん 今日も感謝の心から」
とあります。
http://www.rakusho.co.jp/

やっぱり、中村選手と落合監督の関係を見ても
「感謝の心」をベースにする事が大切ですね。

今号は「サービス部門の生産性向上」です。

またまた、長文ですが、よろしくお願いします。


☆「明るいビジネスネット」に掲載

https://www.akaruibn.com/presentop.jsp

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2.コラム:「経営革新:サービス部門」について(筆者:栩野 正喜)

IBMやSASのセミナーで
「サービス部門の生産性」という点で、日本は、欧米に比べて低い!
という指摘があり、当メールでもご紹介して来ました。

この点で、数社からレスポンスを頂いています。

確かに、政府の発表では「景気拡大している」と言うのですが、
現実のドンドン右肩下がり経済(私は、引き潮と言っていますが)では、
各社の「コストダウン」という企業努力にも限界があり、
★「営業を含むサービス部門の生産性向上」
という「経営革新」が大きな課題になっています。

今回は、私が、お客様に、アドバイスしている一端をご紹介したいと
思います。


■「改善」x「システム」

一口に「サービス部門の生産性向上」と言っても
・営業部門
・企画部門
・生産管理部門
・事務部門
などと多岐にわたります。

私は、トヨタオート大阪に勤務していた時代から、
「改善」x「システム」
という視点で仕事をしていました。

「小さな本社」というスローガンを打ち出して、
全社オンラインシステムを構築して、
20ヶ所の営業所で発生する全てのデータ(会計を含む)を収集する
という方針でシステム開発して、
「直間比率80%」
をクリアしました。

福井社長は、システム部門に国立大学卒業生を配属して下さり、
6名ほどのスタッフで自力開発&運営を行い、
しかも、トヨタ自動車の物流改善プロジェクトのモデル店になり、
当時、システム嫌いのトヨタの中で、5系列のモデル店のうち唯一、
★「改善」x「システム」
という方式で実施いたしました。

最近では、「見える化」というキーワードがよく使われますが、
その頃から、6名のスタッフのうち2名が改善活動に加わり、
トヨタ自動車・鍔本課長の「JIT」直接指導を受けて、
営業所の改善に携わり、
その改善の進み具合を数値化して「競争原理」を働かせる仕掛けで
「見える化」を実施していました。

私たちは、「システム」という武器を持っていましたので、
例えば、「車検入庫の平準化」というテーマを掲げて
「自社車検比率向上」にチャレンジしたのですが、
それを解決する「ネタ」(SOP)と「管理システム」を用意して、
モデル拠点で30%から70%台に引き上げたという実績を
モデル展開で横展開して、その動きをウオッチングしていたのです。

注)「自社車検比率」=自社販売車の車検台数÷総車検実施台数
  「SOP」=標準作業書:Standard Operation Procedure

やはり、「数字」は命令するパワーがあります。

ドンドン数字が高まると現場のパワーが益々パワーUPするのです。

ホントに相乗効果という感じで、面白いほど向上したのです。

この勢いがあるので、成功事例を横展開するのは非常にラクなものでした。

何しろ、各拠点からモデル店に見に来て、一人手に動いて行くのです。

そして、各拠点の「自社車検比率」をランキングとして公表するだけで、
「競争原理」
が働いてパワーUPしたのです。


この経験を今流に表現しますと
「ABC/M」(行動基準管理)と「ビジビリティ」(見える化)
と言えます。

「ABC/M」を管理会計の一種という方が多いのですが、
Activity-Based(行動基準)という面を忘れて
Costing(原価)の面に着目しているのです。

このActivity-Based(行動基準)という点で、
★各業務の標準(SOP)に改善&革新(IT導入)を加えて効率化し
★業務フローを改善してBPRによる改善&革新(IT導入)で短略化する
の2つの軸による改善&革新が重要になるのです。

私は、そういう意味で「改善」x「システム」と主張しています。

「ABC/M」手法については、10月20日号で触れていますので、
そちらを参照して頂きたいと思います。
参照:http://www.web-ami.com/mailnews/071020.html


■「戦略」と「改善&革新」

このように、私は、「改善」x「システム」という視点で、
営業部門の革新を行なっていました。

ドンドン営業所数が増えて、しかも、販売額も大きくなり
年商300億円という時代を迎えたのですが、
「全社オンラインシステム」(会計も含む)
を構築していたので、全て自動仕訳で処理されて、
例えば、売掛金管理は、各本部スタッフが行うので、10日分もない状態に
なって、経理や総務などの事務部門は膨らまずに済み、
「直間比率80%」
をキープし続ける事が可能になったのです。

このキープできた要因のうち、
★トヨタ自動車の物流改善プロジェクトのモデル店として約5年にわたり
 一緒に、いろんな視点で改善活動した
というラッキーも大きな要因だったのです。

お蔭様で、改善活動はドンドン会社を筋肉質に変化させて行ったのですが、
★その現場改善というヨコ軸に加えて、
★「戦略」というタテ軸が大きなパワーを発揮した
と言えます。

当時、私は、経営企画室の次長として戦略づくりを担当しており、
Strategic Transformaiton(戦略的変革)
と呼んでいたのですが、
私の勤めたオート店の進化の過程から考えて、
・昭和43年にパブリカのお店からスタートして、
・スプリンターを中心とした若者向けの大衆車販売店の時代が続き、
・その後、2000ccのチェイサーが加わり、
・いよいよ、待望の3ナンバー車であるアリストがラインナップする
という背景があって、そのSWOTを把握した
★「高級車販売店の体質に改善する」
という戦略目標を打ち立てたのです。

最近、はやりの3Cフレームを使ってこの辺をご紹介しますと
・Customer:お客様が大衆車層ではなく高級車のお客様に変化する
・Competitor:競争相手は、クラウンや外車のお店で長い経歴がある
・Company:自社は、大衆車層の経験しかない
という環境の中から
・Asset:データベースという「見えざる資産」を活用する
・Strength:自社の強みを活かして差別化するIT戦略
      「テレ・マーケティング」を導入(平成3年)
・Selling Message:お客様と2ウエイ・コミュニケーション
という戦略だったのです。

「テレ・マーケティング」は、NTTのご指導を受けたのですが、
コンピュータと連動するIBM製交換機を設置して、
コンピュータの画面を見ながら電話オペレートするシステムを構築して、
自社内で4名のオペレータを雇って運営したのです。

もちろん、システムは自社開発だったのです。

6名のうち2名は、改善を兼ねていたので、実質、4名で運用と開発を
担当していたのです。

今、考えると優秀なメンバーだったと思います。

この「テレ・マーケティング」は、
例えば、車検掌握率という視点があるのですが、
「自社で車検した件数」÷「車検母体数」
という公式なのですが、
全社的には、21%程度だったのですが、モデル店が40%を超えるように
なって、開始後、3ヶ月で5%UPの26%になったのです。

車検母体数は、約4000台なので、5%は約200台なのです。

車検には、事務代行手数料が約8000円含まれていましたので、
約160万円の手数料収入UP(毎月ですよ!)
だったのです。

これだけで、「テレ・マーケティング」システムの運用費を回収して、
おつりがタップリあったのです。

このように、「戦略」には、「改善&革新(IT)」が表裏一体なのです。


■「経営革新:サービス部門」

今回は、トヨタオート大阪時代の
「改善」x「システム」
を実例でカンタンにご紹介していますが、
現実に戻りますと、、
実際に、皆さんの会社で「サービス部門」を改善&革新する
には、どうすれば良いか?
という疑問にヒントをご紹介したいと思います。

「システム」は、大きな要素なのですが、
現場に行って見ると、コンピュータの資料を見ながらエクセルで
・定例の報告書を作っている
・しかも、毎日、半日かけている
という極端な例があります。

まず、「業務改善」というベーシックな切り口で、
★各業務の新しい標準(SOP)をITを視野に入れて書き直す
★各業務のフローを見直してITも含めてBPRを行なう
という2軸の改善を行なうことが大切です。

各業務に迫って行くと
★誰が求めている資料か分らなくなっているマンネリ資料が多い
と分ってきます。

ともかく、コンピュータに向かっていると
「仕事している気分」
という現場のぬるま湯体質に「本気で迫る」必要があるのです。

つぎに、重要なことは、IT化であります。

「サービス部門の生産性向上」を分母の人員リストラで行なうのではなく、
「余剰」を発見して、「多能化」という視点で「省人化」に迫り、
その結果、出てきた「余剰人員」で「売上UP」に向かう戦略が必要です。

私は、「3つの革新」(10月6日号)として
★製品・サービスの革新
★業務プロセスの革新
★ビジネス・モデルの革新
を主張しています。
参照:http://www.web-ami.com/mailnews/071006.html

この「3つの革新」は、コンサルティングに留まらずに、
当社のスタッフが具体的にお手伝い出来るものであり、内在的に運営して
お客様の一部として長く信頼されています。

特に、ビジネス・モデルの革新に必須である
「Web2.0マーケティング」
では、
ホームページやメルマガ・ブログ・Fax・カタログ・・
などを組み合わせてマーケティングするものですが、
当社は、Webなどのコンテンツを制作するスタッフを擁して
実際に貢献しています。

さらに、重要なことは、Webマーケティング戦略のキーポイントは、
★実は、「テレ・マーケティング」のノウハウ
を活かすことなのです。

Webを通して、いろんなお客様とコンタクトするのですが、
通販という視点ならば「安い」という訴求点に収斂するのですが、
マーケティングの視点では、
「コミュニケーション」が基本になる
のです。

この「コミュニケーション」で「テレ・マーケティング」のノウハウが
必要になるのです。

先ほどの現場改善で「余剰」となった方々は、
「商品」をよく知っておられる
という方も多いのです。

このような能力のある方が担当になり、
★電話応対やメールのやりとり
をする事で、お客様の信頼を勝ち取ることが出来るのです。

前項で
★Selling Message:お客様と2ウエイ・コミュニケーション
をご紹介していますが、
この2ウエイ・コミュニケーションで活躍して頂き、
★リストラではなく戦力化する
方向で実践しています。

私は、このように「サービス部門の生産性向上」は
「リストラ」ではなく「戦力化」
という考えで進めています。


■まとめ

・「サービス部門の生産性向上」で筋肉体質に変革する

・この変革には、「改善」x「システム」という視座が必要である

・「改善」には、「SOP」x「BPR」の両面が必要である

・その方向性を示す「戦略」をシッカリ構築する
 3Cフレームもその一つの手法である

・「余剰」は、リストラではなく、「戦力化」で行なう

・「戦力化」は、社員さんの経験を活かせた方向で進める

・コミュニケーション戦略の一員として配備するのも一案である

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・発   行:有限会社エー・エム・アイ
・発行責任者:栩野 正喜
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