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     ** AMIニュース 2007年 9月23日 **

     メールは、弊社のお客様に送っています。 Vol.29

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1.トピックス

先日、BBC4IT(情報産業交流会)の例会にオブザーバーとして
参加しました。

基調講演はケイ・オプティコムの田邉社長が
「変化する情報通信環境とケイ・オプティコムの対応」
と題して90分の講演がありました。

この最後に、金子みすずさんの詩「こだまでしょうか」

「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。

「ばか」っていうと
「ばか」っていう。

「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。

そうして、あとで
さみしくなって、

「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。

こだまでしょうか、
いいえ、だれでも。

をご紹介されて締めくくられました。

さすがケイ・オプティコムの田邉社長という鮮やかさを感じました。

皆さん、2度、3度、音読してみてください。

何か「心」に響くものを感じられると思います。


いつもの「楽笑」カレンダーには、
「逃げるな 男の人生 逃げ道はなし」
とあります。

このメッセージは、楽笑さんにしてはちょっとハードな感じですね。


今回のコラムは「雑用優先」です。

またまた、長文ですが、よろしくお願いします。


☆「明るいビジネスネット」に掲載
https://www.akaruibn.com/presentop.jsp

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2.コラム:「雑用優先」について(筆者:栩野 正喜)

■「一流」とは?

皆さん、
「この人はできる!」
「この人はちょっとか?」
と判断する時って、どうされていますか?

というメールを先日、ある方から頂きました。

普段、あんまり意識しないですが、
実は無意識にしているかも知れません。

私は、コンサルを本業としていますので、
その基準みたいなものがあれば良いと思っているのですが、
殆どは「直感」に頼るところが多いものです。

その為に、人を見抜くことに失敗するものです。

メールをくださった方は、
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★ 一流の人はすぐにやる

★ 二流の人は後でやる

★ 三流の人は後でやろうと思って結局やらない
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とあったのです。

シンプルな定義なので気に入っています。

しかし、この視点だけでは「一流」と言えず、
当メール・ニュースの8月26日号でご紹介した
★「人格」=(「特性」+「知能」+「技能」)x「習慣」
http://www.web-ami.com/mailnews/070826.html
と総合的なものと思います。

しかしながら、現実的に考えますと、
==============================================
★ 一流の人はすぐにやる

★ 二流の人は後でやる

★ 三流の人は後でやろうと思って結局やらない
==============================================
を尺度としても大差ないかも知れないのです。

現実に、コンサルの指導に入った場合、
次回までに実践をお願いする課題を残して帰るのですが、
これをやらなかった方が問題になるので、
「三流」の定義が二アリー・イコールなのです。

また、これは、(「特性」+「知能」+「技能」)の部分ではなくて、
「習慣」に依存する傾向が多いのです。

従って、問題になる人は、常に同じという常態であり、
打たれ強いと評価すべきなのでしょうが、
ご本人は「叱られ役」とでも思っているのか動じずにいて、
私には、理解しがたい精神的なタフネスを誇っておられます。

あるお客様で
「先生、いつも○○さんばかりですね」
という指摘があったのですが、
この○○さんは、このタイプなのです。

のらりくらりと言い訳をするのですが、
私には、心に響かずに「何もしていない」と見えるのです。

ホントに困った方がおられるのです。


■「葉隠」

こんな方にアドバイスするのですが、
私は、「葉隠」を呼び水にして話するようにしています。

「葉隠」(はがくれ)は、江戸時代中期に書かれた肥前国鍋島藩の藩書であり、
藩士である山本常朝が武士の心得を「武士道」を説き、
田代陣基が筆録したものと言われています。(全11巻)

「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」は有名な言葉であります。

この「武士道・・」は、皆さん、よくご存じなので、「つかみ」で
「切腹」などを話題にします。

そうして、波長を合わせながら、この「葉隠」の中に、
「大事の思案は軽くすべし、小事の思案は重くすべし」
というものがあると話しはじめます。

「これって、反対ではないか?」
と訊くようにしています。

大概の方は、「大事」の方が重要だと言ってくれるのです。

そこで、意味は、
大きな事は全員が注目しているので、それに任せておけば良いのだが、
小さな事は誰も意識しないので、自分でよく考えて処置しなければならない
というような事だとカンタンな例をあげて説明するのです。

これは「雑用優先」主義と言われていて、
雲つくような事柄よりも、足元の物事を片付ける事が大切なのだ
と教えるのです。

この辺で、大方の方は理解してくださいます。

打ち解けた関係になって、具体的に、
「付帯」や「雑用」とは、どういうものかと話して
単純に「処理」すれば片付く事柄(やれば片付くこと)
であり、例えば、極端な事例ですが、
「受注した案件の商品を仕入先にFAXで連絡をする」
という転記&FAXのような単純な仕事なのだ
と迫って行くのです。

そして、本人が些細なことを忘れる原因について
レベル・ダウンするのです。

そうすると、「後でするわ・・」という誘惑に負けると
提案書や見積書などの前向きな仕事に追われてしまって、忘れてしまう
という事態に陥ると自分の言葉で理解して頂けるのです。

いわゆる「腑に落ちる」状態なのです。

こんな風に、現場でお客様に迫り「気づき」を喚起しています。

「葉隠」は、よい「つかみ」のネタであり、
大きな事柄に目を向けるとアッという間に時間が過ぎてしまって、
電話をかけるのを忘れてしまったりする
というような類似がドンドン出てくるのです。

この相手が「ドンドン」と話すようになるまでの
「コツ」が必要なのです。

「葉隠」のような「小ネタ」が相手との関係づくりに役立ちます。

コンサルも落語家も同じで「つかみ」と「おち」がポイントなのです。


■「雑用優先」

仕事の種類を考えると
「正味の仕事」:営業ならば商談や見積書を書くこと
「付帯の仕事」:会議や報告のための資料づくりや移動・準備など
「ムダな仕事」:雑用と呼ばれるものが多く、処理すれば済むことが多い
と大別できます。

この3種の仕事を要領よくこなす必要があるのですが、
多くの人は「雑用」を嫌う傾向があるのです。

「廊下にゴミが落ちている」
さぁ、誰かが拾うだろうと皆が放置したら、どうなるでしょうか?

お客様が見たらどういう印象を持つか
と考えるとゾッとしますね。

「ゴミを拾う」は仕事か否かという議論もあるかと思いますが、
「葉隠」の言う「小事」は、そういう身近な事柄が多いのです。

「ムダ」と思いたくなるようなこと、
「何故、オレがしなくちゃいけないのか」
と思うケースもあると思います。

しかし、誰かがやらねば片付かないのです。

だから、気づいた人がやるべきなのですが、
それが常態化して、
皆が「あれは○○さん」と思うようになり勝ちなのです。

ホントに人間って「横着」な存在なのです。

【閑話休題】

では、個人において仕事を
「正味」「付帯」「ムダ」
と3分類すると
どのように優先順位をつけるかという問題に入りたいと思います。

皆さんは、案件リストを書いておられると思いますが、
どのように優先順位をつけておられますか?

案外、「正味」の仕事ばかりで、「付帯」や「雑用」は書かれていない
ように思います。

確かに、「正味」の仕事は重要なのですが、
「付帯」や「雑用」をおろそかにするとトンでもないことになるのです。

一例ですが、苦労して受注した案件を「ウッカリ」して、
仕入先に手配のFaxを流すという単純作業を忘れてしまって、
大きな失態になってしまうケースがあったのです。

「Faxを流す」は重要な「付帯」の仕事なのですが、
「後で・・」とした為に「ポカ」をするのです。
(会社として、ITを活用して「ポカよけ」が必要ですが・・)

その原因が「あとで・・」なのです。

私は、「やったら終わること」は、その場で完結させる主義です。

お客様と会話していても、その中から生まれる案件については、
その場で解決できることは、出来る限り、お客様に了解を得て、
その場で電話連絡するようにしています。

事務所に居ても同じです。

ドンドン雑用から手をつけるようにしています。

ドンドン片付けることでボールを相手に投げ返す効果もあるのです。

そして、自分は安心して「正味」の仕事にドップリ入り込むことが
出来るのです。


■雑用と時間の使い方

皆さんの「To−Doリスト」やスケジュール管理はどんな風にされている
でしょうか。

私は、基本的に、午前中は事務所で仕事する事を優先して、
外出や来客のアポは、出来る限り午後、それも夕方に回すようにしています。

そして、朝一番の仕事は
「雑用」を片付けることから始めるようにしています。

特に、電話アポとりは最優先にしています。

「朝30分の集中法」というような本が出ていますが、
何に集中するかと言えば、やれば片付く「雑用」を中心にしています。

「正味」の仕事に入る前に「雑用」をこなして「勢い」をつけるのです。

意外に、朝一番の入り方が難しくて、なかなか、手がつかないという方が
おられると思いますが、
私の経験から「雑用優先」をお薦めいたします。

ホントに「雑用」をこなすと「その気」になって来ます。

ぜひ、「やり方」を工夫してください。

次に、「正味」の仕事は、2時間半で仕上げるように手順を考えて、
着手するようにしています。

ところが、10時台に営業の電話がかかって来たりするので、
「集中」を乱されて午後に回るケースもあるので、
午後一番のアポは出来るだけ避けるようにしています。

そして、一日の最後は、
「一期一会」に感謝して、お会いした方から頂いた宿題などを処理する
ように心がけています。

「花まる主義」は、コンサルを始めた当初に、
先輩から教えて頂いた事なのですが、
一日の終わりに必ず「その日のよかったこと」に花まる(◎)をつける
とうまく行くと教わったのです。

現在は、IT時代なので、私は、お会いした方に「感謝」のメールを送る
という方法に切り替えています。

「感謝」のメールで、気分よく一日を終わるようにしています。

これは、私がコンサルタントとして12年の経験でつかんだ
「一日のタイム・スケジュール」
です。

職種によって違いがあると思いますが、
基本は「雑用優先」です。

しかし、実際の世界では、
「配達でも何でもよいから、9時には飛び出せ」
が多いものです。

本来、提案型営業というのであれば、
私のようなスタイルも良いのではないか
と思っています。


■まとめ

・一流の人はすぐにやる

・「大事の思案は軽くすべし、小事の思案は重くすべし」

・「雑用優先」:やれば片付くことを後回しにしない

・「朝30分の集中法」:雑用を優先せよ!

・花まる(◎)メールで、「一期一会」を実践する


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