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     ** AMIニュース 2007年 9月16日 **

     メールは、弊社のお客様に送っています。 Vol.28

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1.トピックス

9月も中旬というのに、大阪は暑い日が続いています。

まだまだ、残暑見舞いが必要な異常ぶりです。

そんな中、14日(金)、IBMのセミナーに行って来ました。

信濃橋にある大阪事業所で開催された「関西UOSフェア2007」で、
久しぶりにIBMの講座を4本も聞きました。

コンピュータはドンドン進化しているのですが、
IBMの進化の仕方はとてもユニークなのもので、
例えば、私がサラリーマン時代につくったRPG2という言語のプログラムも
これからも作り直す必要もなく稼動するとのことです。

しかも、CPU自体は、最高速になっているそうです。

パソコン系のコンピュータをお使いになっていると
OSが変わるとソフトが動かなくなる
というご経験があると思いますが、そんな心配が要らないのです。

また、汎用機もオフコンもユニックスもウインドーズも
同じ筐体の中で同時に稼動する時代なのです。

また、DB/400というデータベースは、ハッカーが侵入したとしても
中身をいじることが出来ないので、安心だと言うことです。

確かに、長所も短所もあるでしょうが、コンサル的に見れば、
この類まれなユニーク性
は捨てがたいと思ったのです。

基調講演は、作家の童門冬二さんで、
「変革期におけるリーダーシップについて」(歴史に学ぶ経営術)
という講演だった。

この中で、いろいろと示唆にあふれる話があったが、
「〜〜なら」と「〜〜らしさ」
の話が意外に心に残った。

リーダーシップを含めて
「〜〜なら○○」と言われて、評判にふわしい「○○らしさ」を発揮する
という事が大切なのです。

例えば、当社を例にとると
「業務改善コンサルならエー・エム・アイ」と言われて
「エー・エム・アイらしさを発揮する業務改善コンサル手法」
を確立することが大切なのです。

私は、「プレゼンならIBM」と思っていましたが、
さすがに「IBMらしさに溢れたプレゼン」が沢山あって、
またまた勉強になりました。


さて、いつもの楽笑カレンダーには
「仏の顔も三度まで あんたのためなら何度でも 笑てなはれや〜」
とあります。

今回は「運鈍根」という旧聞の言葉なのですが、
カッコ良さそうに見えるが、意外に、IBMがこの言葉を実践しているなぁ
と思うのです。

またまた、長文ですが、よろしくお願いします。


☆「明るいビジネスネット」に掲載
https://www.akaruibn.com/presentop.jsp

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2.コラム:「運鈍根」について(筆者:栩野 正喜)

■「鈍感力」

渡辺淳一さんの著書「鈍感力」が、一時期、話題になりました。

小泉さんが安倍首相にアドバイスした事で一躍脚光をあびたのですが、
安倍さんの突然の辞任劇で「鈍感力」の神通力も色あせた感じがします。

この本は、
A)過敏な人
B)適度に敏感な人
C)何も感じない人
と言う風に3つに比較する方法で書かれています。

先輩に小言を言われても「はいはい」と答えながら、
その先輩の身近にいて手術のコツを習って名医になった人の紹介が
最初の方にあります。

確かに、何を言われても応えない人がおられるのです。

そういう方が定年まで無事サラリーマン道をまっとうされて、
嘱託として、後輩の下でモクモクと自分の領域で頑張っておられます。

前号で「随所為主、立処皆真」をご紹介しましたが、
こういう生き様も貴重だと思います。

安倍さんもB)的な人だったら、
この1年間の過ごし方も変わっていたのでしょうが、
どちらかというA)的な方で、
先を急ぎ過ぎた結果のように思います。


■「運鈍根」

24号で「人生が変わる瞬間」を書き、私のケースを少しご紹介しましたが、
この件で、ご感想を思わぬところから多数頂きました。

コンサルタント冥利につきる瞬間を感じました。

その後、フト「運鈍根」という言葉を思い出したのですが、
皆さん、「運鈍根」という言葉を覚えておられますか?

人生で成功するために「運鈍根」の3拍子が揃っていることが必要なのです。

「運」・・これはホントに大きなウエートを持っていると思います。
  私は、良運を沢山頂いていることに感謝しています。
  ホントに素晴らしい方々と知り合えたと思っています。
  この良運を大切にして行きたいと思っています。
「鈍」・・この「鈍」は、愚直とか愚鈍と言われるものですが、
  器用な生き方ではないが、コツコツとした着実性というような意味です。
  「結果」にばかり目をやると何事も長続きしないものです。
  小さな喜びを大切にする事でモチベーションを維持したいと思います。
「根」・・これは、根気と根性と言われるものです。
  「こんなものだ」という妥協や諦めが一番の大敵です。
  トヨタは「GMを抜く」という大きな夢を掲げて今日に至ったのです。
  私も小さな幸せに満足せず、「夢」を大切にしたいと思っています。
  
それぞれは、単独でバラバラなのではなく、私は、
★「人生での成功」=「運」x「鈍」x「根」
という「掛け算」になっていると考えています。

25号で、
★「人格」=【「特性」+「知能」+「技能」】x「習慣」
と公式化して、「習慣」だけが掛け算なのだと書きました。

私は、この2つの公式に共通する部分、
★「習慣」≒「鈍」x「根」
であると考えていて、
この部分がその方の人生を大きく左右すると考えています。

多くの人は、
「寄り道」や「回り道」、「脇道」
と遠回りするもですが、
理想的なのは、やはり、「人生一路」という風に、
経験を一途に積んで行くことです。

「あれがいい」「これがいい」と目移りしていると
★「経験の蓄積」=Σ【「特性」+「知能」+「技能」】
が不十分なために、
折角、「つきの神様」が訪れても「呼応」できない
場合があるのです。

私は、25号の孔子の人生観、
15才・・志学(自分の道を志す)
30才・・而立(その道で一本立ちする)
40才・・不惑(その道でリーダーシップを発揮する)
50才・・知命(天命を知って後継者づくりを行う)
60才・・耳順(他人を受容する)
70才・・従心(思うがままに)
を「人生の鏡」にしています。

「人生一路」は、素晴らしい事なのですが、
私は、43歳でトヨタのディーラーから関連会社へ移り、
46歳でコンサル会社を起こして、今日に至る
と言う「現実」があるのです。

私は、自分の経験からも
★「知識と経験と根性」の3拍子が揃わないとうまく行かない
と言っていますが、
出来るならば、過去の経験が活かされるようにする
という事で、目移りしないためにも
★「鈍」に構えて
★「根」で粘り強く
が重要と考えています。

高校野球で優勝した佐賀北高校がクローズアップされていますが、
野球部の掲示板に「ピンチの裏にあるもの」という風な事が書かれている
との事です。

神様はピンチという試練を与えるだけではなくて、
その裏側で、それに見合うチャンスを用意してくれている
のだそうです。

私のような小さな人間では、
「ピンチ」に直面して、「どうしようか」と
慌ててしまうのですが、
必ず、その陰で「チャンス」が待っているので、
動揺せずに泰然として、ドンと構えていることが大切なのです。


■「チャンス」と「恩人」

24号で、私の「人生の変わる瞬間」をご紹介しました。

その中で、大きく
「卒業」→「サラリーマン」→「コンピュータ導入」→「他社のソフト開発」
→「トヨタ方式」→「転職」→「IBMの営業スタイル」→「船井総研」
→「独立」
という節目毎に「チャンス」があったのです。

とくに、「卒業」→「サラリーマン」→「コンピュータ導入」→
「他社のソフト開発」→「トヨタ方式」と言う流れでは、福井社長という
素晴らしい恩人のお蔭を忘れる事ができません。

福井社長の忘れられない言葉に
「IBMの方が君の為になる!」
と言って、値段の高いIBMを選んでくださった事です。
参照)http://www.web-ami.com/cl/009.html

このように、「チャンス」と「恩人」が必ずペアで現れるのです。

この「恩人」を「つきの神様」と呼ぶのですが、
それを捕まえて自分のものに出来るか否かにかかっています。

「つきの神様」を味方にするには、
日頃からの実績で「信用」を築いておかねばならないのです。

よく「濡れ手で粟」と言いますが、
たまには360円のくじで85億円が当るということもありますが、
経営や人生には「神風」を期待するのは、おかしいのです。

ひとつひとつの「良縁」を大切にして
★「自助努力」で「良運」にする
事が大切なのです。

最初から華々しい話には「裏」があるので、注意する必要があるのです。

「一攫千金」を夢見る話よりも
コツコツと「良運」を育てることが大切と思っています。


■人生には何度も「つきの神様」がくる

「来る人、来る人、皆、神様」という言葉がありますが、
人との交流を通じて「運」が運ばれて来るのです。

私にとって「つきの神様」は
☆大学時代・・西治先生(ゼミ:統計・OR)正田先生、廣瀬先生
☆トヨタオート大阪・・福井社長、十河常務、宮尾部長
☆トヨタ自動車・・内山課長、鍔本課長、松原課長
☆IBM関係・・灰本課長、所課長
☆コンピュータ関係・・キョーラクの辻専務、
          さくらKCSの水島常務、角谷部長
☆船井総研・・宮内取締役、藤崎チーフ、南先生
という方々があって、今日のコンサルタント業に至っているのです。

それぞれ方から有難い「愛語回天」を頂いています。

その一例をご披露しますと
さくらKCSの水島常務からは
「PL法セミナーの手伝いをしないか?」
という声をかけて頂いて、
それをキッカケにして、友定建機さんとコンサル契約が出来たのです。

この友定建機さんと契約までのプロセスは、
さくらKCSの営業の方とセミナー・フォローで同行させて頂き
約20社の方々と名刺交換し、
その方々にA4版1ページの「AMIブレティン」と名づけたレポートを
毎月、郵送していたことでつながり
約8ヶ月後にコンサル契約に進んだ
という極めてラッキーな物語があったのです。

このラッキーにも「自助努力」の部分
すなわち、A4版1ページの「AMIブレティン」があったのです。

私の人生観には「濡れ手で粟」は、あり得ません。

株式投資もギャンブルも宝くじも殆どしません。

そういう意味では「幅」が狭いかも知れませんが、
「着実・前向き・具体的」が信条なので、仕方がないと思っています。


■「80:20の法則」

よく「ニハチの法則」と言って、お客様を売上順に並べると
上位20%のお客様の売上合計が全体の80%を占める
という法則で、統計学的にも証明されている法則があります。

これをコンサルタントが使うと
上位20%のお客様に絞り込んで、下位80%を切り捨てろ
というリストラ策に変化するのです。

あるお客様に政府系金融機関から派遣されていたコンサル的な方が
得意となって主張されていた実際にあった「ニハチの法則」なのですが、
私は、始めて出席した会議の最後に
「ところで、貴社は創業何年になるのでしょうか?
70数年の間に、どれだけのお客様にお世話になったのでしょうか?
今、景気が下降気味と言って、
ある一定の売上がないと付き合わない
という政策で本当に良いのでしょうか?
先輩たちが営々と築いて来た『のれん』を
そんなカンタンに捨てて良いのでしょうか?」
と疑問を挟んだのです。

銀行の「切捨て論」は、銀行という立場では正論なのかも知れないが、
商売人として、それも何代にも亘ってお世話になった方の窮地を
自分が苦しいからと言って「無碍」に出来るのかと思うのです。

頭のカッコ良さも大切だが、現実の手足の部分を否定するのは
「おかしい」
のです。

私は、
「80の中にも伸びようとしているお客がいる」
と主張して、
当方のFaxマーケティングを提案したのです。

営業の第一歩は「伝える」というコミュニケーションなのです。

「売るな、語れ」という言葉通りなのですが、
これが20の世界でも出来ていないので、80では尚更なのです。

「呼び水法」と言っているのですが、
例えば、「電動小型サンダー」という商品で、
今までお付き合いのあったお客様に1社1台という目標でキャンペーン
を企画すると
意外にも数量効果で仕入が安くなり、
その分、安く売値を設定すると
ホントに下位80%のお客様でもビックリする程にお付き合いして頂ける
という有難い事実があるのです。

「売りたい」商品ばかりを考えているから下位80%のお客様と
付き合いがなくなってしまうのです。

適当な消耗品なら「よく来てくれた」という気持ちで買ってくれるのです。

消耗品を買うというオープン・マインドな時に
お客様の状況を訊いて、チャンスをメイクすれば良いのです。

オープン・マインドであれば、お客様は快く何でも話してくれるのです。

こんな有難いお客様を放っておいて、
「売れない、売れない」
と嘆くの身勝手と思います。

私は「80:20の法則」のウソと言っていますが、
統計学を間違った使い方の事例であります。


■「鈍」と「根」

しかし、

特に、忘れてはならない点は
★「保守8割革新2割」
で、徐々に「新陳代謝」して変革する事なのです。

「保守8割」とは、今までの商品を指すのです。

これを忘れて「売りたい」とばかりに
「革新2割」(新しい商品)にシフトしてしまう事が
結構、多いのです。

当社は「業務改善」を軸にした経営コンサルティングなのですが、
その3つの重要な視点は、「変革」ではなく、
★「製品・サービス」の改善・改革
★「業務標準・プロセス」の改善・改革
★「ビジネス・モデル」の改善・改革
がなのです。

かっこよく「変革」や「革新」と言っても
「人」はなかなかついて行かない
のです。

それよりも「目標」を高く掲げながらも着実に「改善」を進めて、
結果として「改革」までに仕上げるのが良いと考えています。

たしかに、他社の成功事例が紹介されているのですが、
その「先行の利」を得るには、
「先見性」と「根性」
が隠されているのです。

特に、「かっこ良さ」だけを求める傾向が強いですが、
「鈍」と「根」
が続かねば、安倍さんのようになる事を戒めねばなりません。

「鈍」と「根」には、やはり、「体力」という裏づけが必要です。

平素から「体力」づくりを心がけて行きたいと思っています。


■まとめ

・「鈍感力」が話題になったが、日本的で良い生き方である

・「人生での成功」=「運」x「鈍」x「根」

・「習慣」≒「鈍」x「根」

・「つきの神様」=「恩人」x「チャンス」


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