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     ** AMIニュース 2007年3月17日 **
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1.最近のトピックス

「寒の戻り」という言葉がありますが、最近、寒い日が続きます。

そんな中でも「桜」も開花し始めたというニュースがありました。

うれしいですね。もう、そこに春が来ていると実感しますね。

政治の世界も渡辺行革大臣が、やっと、大きな話題を提供するようになり、
安倍政権も反転攻勢に転じようとしています。

マスコミは、宮崎の事を忘れたかのように、東京都知事選挙に話題が移って
います。

プロ野球も西武の事件が出て「金」という「うみ」をさらけ出していますが、
毎日、大リーグに行った、松井、松坂、イチローの動きが報じられて、本当に
グローバルという事が実感できるようになっています。

こんな「移ろいやすい」状況ですが、最近、人として「生き方」を考える、
貫く必要性を考えるようになっています。

ふと「次の10年?」と思い浮かべたのですが、
1)10年先は、67歳で、まだまだ現役である
2)業務改善で「ほんまもの」のコンサルタントとして活躍している
3)後継者も出てきて、有限会社から株式会社になって事業が拡大している
という風に、ビジョン化してみたのです。

キーポイントは、自分もさることながら後継者づくりなのです。

そこで、下記の「コラム」を書いてみました。

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2.今号の「コラム」

タイトル:「ロ卒啄同時」で人を伸ばすに
(執筆者:栩野)


新入社員や人事異動のシーズンがやって来た。

各社においてもいろいろと変革が始まる。

この時期に考慮すべき点の一つは「能力を引き出す異動」という事である。

大学を想定すると最初の2年間は教養課程という事で、広く一般的な事柄を
学び、その後、3年生から専門化するように、20代30代前半くらい迄は
「広く」をテーマに多くの職種を経験させる事が重要なのだ。

ところが、結構、大きくなった企業でも偏った人事がなされているのが現状
である。

最初に配属した職種を中心に、以後、そのままというケースが多い。

例えば、ある工程に配属されるとそのタテの関係(徒弟的な関係)が永遠に
続くというケースもある。

こんな状態では、自分の先が見えてしまうので若い人も「夢」が萎んでしまい
能力を自己開発しようとする意欲も薄れてしまう。

毎日が同じメンバーで同じ作業の繰り返しでは、マンネリ化しない方が
不思議である。

あるお客様で「目標による管理」という相談を受けたことがあるが、私は、
状況を伺って「今のままではムリ!」と言い切ったことがあった。

その理由は、
@制度導入をトップダウンで決めているのだが、推進する人材に恵まれて
いない点
A制度を導入するには、まず、上層部で実施しないとうまく行かない点
Bその理由は、上司がマンネリ化しているのに、部下に、脱マンネリを
どのような顔で伝えるのかという点、尊敬できない上司に、仕事以外の事で
とやかく言われる事は部下には辛く溜まらないのだ。
C人事が硬直化しているので能力を引き出すチャンスがない点
D上司に人事権限が委譲されていないので、評価は言葉だけで終わって
しまう点
などを挙げた。

禅宗の言葉に「ロ卒啄同時」がある。禅宗のお坊さんの修行には「禅問答」と
いうものも含まれている。

師と弟子が日常的に接しながら、時折、「○○は、これ何ぞ?」と師匠が訊
くと弟子が「○○!」と切替すという事があって、弟子が育って行くのだ。

このような毎日が続いて、どこかのタイミングで免許皆伝を与えなければ
ならないのだが、この時期を見計る言葉として「ロ卒啄同時」があるのだ。

「ロ卒」(ソツ)は、雛鳥が卵の中でピヨ!と鳴く声を意味し、
「啄」(タク)は、その声を聞いて卵の殻を突付いて割ってやることを
意味している。
「同時」とは、動物の世界では、生まれて最初に出会ったものを「親」と
認識する習性があるので、「啄」が早いと早産で育ちにくいし、
遅いと本当の親と出会わないと言う事で、タイミングよく行う必要性を
示唆している。

「人事」という点でも同じであり、社長に気に入られて実力以上の昇進を
する人がいるが、社長の気持ちの変化などで環境が変わると惨めな思いを
するケースがよくある。

逆に、なかなか「昇進」しないので嫌気をさして会社を去っていくケース
もある。

このような人は、実力があるから出て行くのだから「人材」の流出と
なってしまう。

人の能力を測るという事は、難しい行為であるが、「知識、見識、胆識」
の3拍子揃った人材育成には、いろんな経験、特に、才能のある人には
「失敗の可能性が大きい事」にチャレンジさせて、切り抜けさせることも
重要な課題である。

また、人事の硬直化を排除する為にも「ローテーション」を定期的に行う事
が重要である。

特に、創業後、歳月が経過していない中小・中堅企業では、今までの
成功要因である専門家集団というものから脱却してゼネラリストの育成と
いう視点も取り入れて、多くの社員に変わるチャンスを強制的に与えることが
「能力開発」の意味合いでも重要である。

特に、昇進昇格という場合、同じ職種でも別のグループに異動させて、
環境が変わった時に真のリーダーシップを発揮させる経験を積ませることが
「ロ卒啄」的である。

折角、昇進昇格しても上下関係が全く変わらないならば、本人にとっては
「手当て」が変わっただけに終わるのだ。

「うちでは、なかなか、そんな風にできないよ」という方もおられると思うが、
変化の激しくなっている社会情勢を脅威と見るならば、「変化」に強い人材を
数多く育成する事の重要性を再確認して頂きたい。

何百年と続いた老舗という方でも「変化」の視点でチャレンジされている
のである。

して、基盤がやっと安定しているような状態ならば、次の世代を身内以外
ら育成しておかないと限られたDNAの中では、近い将来に大変な危機が
ることを覚悟する必要がある。
「ロ卒啄同時」をご検討されることをお薦めする。

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