<月刊AMI>2004年4月号 Vol.33 ■△▽●○□

1.最近感じること・・「ビデオ」化


「変革の4月」になりました。ビジネスの世界でも「新入社員」や「人事異動」があり「組織変更」の時でもあります。ここで一番大切なことは「このチャンスを活かす」ことであります。「変革」という大きなテーマでなくても「改善」でもいいのです。何か始めることです。

当社の「変革」はビデオ化であります。以前から、ビデオには興味を持っていて、ビデオのパソコン化・CD化に何度かチャレンジして来ました。以前は、パソコンの性能も低くて、手持ちの物ではなかなか思うように行かずに、その度に、途中であきらめていましたが、最近、性能もよくなって、それが可能になりました。

当社主催の「百匹目の猿の会」の模様も80分連続して編集できるようになりました。このデータはMPEGで1ギガを超えているので、CDに収まるように圧縮するようにしています。ご希望の方には、有償になりますが、お分けしたいと思っています。

また、少し軽い内容で「ビデオ・メッセージ」を毎月ホームページから発信しようと思っています。今月が初回で、タイトルは「現場の体温を上げよう!」です。この内容は、次項でご紹介いたします。

2.ちょっと役に立つヒント!・・「現場の体温を上げよう!」(ビデオ・メッセージと連携)

今月から「ビデオ・メッセージ」を配信しています。これをご覧になって頂ければ、済む話なのですが、この月刊amiでも同時掲載をして行きたいと思います。

小生は、コンサルタントになって約9年の経験を積むことができました。この間に、いろんなお客様にお会いして、「現場の体温」というものに注目し、この計測法を

1)訴えかけているものが多いか(見えるもの・聞こえるもの)
2)社員さんが元気か(声が大きい・明るい・キビキビ・スピーディ)
3)「4S」(整理・整頓・清掃・清潔)ができているか(特に、いつでも使ってと呼びかけているか)


の3つをルール化しました。あくまでも直感的に「体温」を計測しているのですが、結構、当るのです。そして、初回訪問の場合、この「体温」が低いものです。

あるお客様では、店売りが芳しくないので、ネット販売を強化しようと思っているという話がありました。眼前のお店を放っておいて、ネット販売に精を出すのも一つの解決策かも知れませんが、何か、「本末転倒」という感じがするのです。「クリック&モルタル」の時代と言っても、現実のお店が繁盛しなくてネットの方だけが繁栄することがあるのでしょうか。「アマゾン・ドットコム」というお店やヤフーの株価がソニーを抜いたなどの「時流」がありますが、何もかもがバーチャルな世界で用が足りるというのはおかしいと考えるのです。(何もネットを否定するのではないのですが・・)

小生は、「現場の体温をあげましょう」と提案するのです。その事例として和歌山の文具店さんを話しています。地方の一番店ですが、大手HCの相次ぐ出店攻勢・100円均一やコンビニなどの低価格商品の出現、そして、アスクルやカウネットなどのカタログ通販普及などの脅威を克服された訳です。小生の処方箋は「個性化作戦」でした。実際、そのお店の特長は

1)専門文具に特化した(安いだけの商品をおかない)
2)店員さんがイキイキとされている(商品知識も十分)
3)シーズンの変わり目毎に「売り出し」をかけて「集客」されている(定期的な集客)
4)顧客満足度が高い「接客力」(アンケートを定期的に実施)
5)僅か60坪のお店ですが、専門文具に特化して、30分は店内回遊で楽しめる品揃えを目指す
6)社長さんの「後押し」が強い
7)これらの結果、増客効果で客単価低下をカバーしている


などで実践されています。

このように、自分たちの出来る事を中心にして、お店が「キラリ」と光るようにして行けば、「安い」という競争要因から脱出できるようになるのです。この「キラリ」は、「商品」・「売場」・「接客」の3要素で総合的に発揮されるのです。

この辺の模様をビデオ・メッセージでもご覧になれますので、一度、見て頂きたいと思います。


3.さいごに・・「小さなことからコツコツと」

上記のように、繁盛店は一朝一夕ではできる訳がありません。社長さんのリーダーシップと社員さんの「やる気」の相乗効果が必要になります。

最近は、結果を急ぐばかりで「改善」という視点が全く見向きもされなくなっていますが、参議院議員の西川さんのように「小さなことからコツコツ」が重要であります。まさしく、「繁栄」=Σ(小さな感動)であります。この「小さな感動」を大切にすれば、社員さんは「自信」を持ってくれ、しかも、ありがたい事に自分の力で動き始めるのです。このサイクルを後押しすれば、よい訳です。その具体的な「後押し」は、「評価」「誉める」「金を出す」などです。

「長所伸展法」といいますが、皆さんが「個性キラリ」となれば、会社は繁栄して行きます。皆さんも実践してください。
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