<月刊AMI>2013年6月号 Vol.143 ■△▽●○□


1.「実践知」

右掲は、「実践知」という言葉をインターネットで調べた時に、定義されている物です。(http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/060517knowlege.html
哲学的な領域の議論ですが、どうやら、「実践」と「知」に分かれていて
1)「実践」=「知」、2)「実践」>「知」、3)「実践」<「知」
と3つのケースに分かれます。上掲のURLをクリックされると哲学的な意味での内容が掲載されています。
 私が興味持った点は、哲学的な意味ではなく、単純に「実践」と「知」という意味での解釈です。上掲にもありますように、「実践」は「現場力」であり、すなわち、「やり抜く能力」と言えます。「知」の方は、「知慮」という意味のようですが、私は、「判断力」とシンプルに置き換えたいと思います。この解釈に従って、上掲の3つのケースを考えたいと思います。
 まず、1)の「実践」=「知」ですが、現実社会では理想的な姿です。いわゆる、「言行一致」という姿で、誰も後ろ指を指すことは出来ない状態ですが、理想的という事は、現実では難しいという事でもあります。誰しも、「理想」的でありたいですが、まずあり得ないのです。
 そこで、2)か3)という事になります。2)は「実践」>「知」という状態なのです。極端には、「〇〇バカ」と呼ばれる状態です。どちらかと言うと体育界系のノリでは「アニキ」的な魅力を発揮するケースです。「〇〇バカ」と呼ばれる状態ですから、ほれ込んでいるのです。「これ一筋」という一直線性に魅力があります。また、人間的にも「体温」を感じるオーラを発散させるタイプです。
 逆の3)「実践」<「知」というケースは、極論すると「頭でっかち」状態です。「あなたの言う事は分ったから、やってみて」と言われても「結果」を出せないケースが多いのです。いわゆる、「評論家」なのです。自分の事は棚にあげて、他人を批判するので、嫌われやすいのです。あるお客様で、実際にあった話ですが、とにかく理屈っぽい方で、現場の「やり方」に批判ばかりされるのです。そこで、ムカっと来た現場の方が「どうすれば、よいのですか?」と「やり方」を尋ねたところ、事務所に戻って「本」のコピーを持って来たという実話です。そこで、現場の方は、「じゃ、一緒に、この本をやりましょう」と言って、現場で指導を仰いだのです。しかし、現実は理論通りには行かないので、すぐに「壁」にぶつかるのです。その「壁」毎に「どう、しましょうか?」と指示を仰いだのです。この調子では、すぐに、超えられない「壁」にぶつかってしまい、とうとう、この頭でっかちの方は「さじ」を投げたのです。
 この反面、「実践」>「知」という状態では、実際の成功体験を「体系化」できない方が多いので、他人に伝授するという事が苦手なのです。しかしながら、私は、今回、お伝えしたいのは、この状態で、さらに、「体系化」を伴う姿なのです。ここで言う「体系化」は、成功ストーリーにまとめるという事です。実は、他人の「成功」を学ぶという事が非常に重要なのです。「情報の共有化」と言いますが、一般に、まだまだ、不十分な状態なのです。「体系化」どころか「成功体験」すら共有化できていないのです。
 まず、「成功」をピックアップして、その「成功」の要因分析した上で「成功ストーリー」として組み上げて、必要なツールも開発して、他の方たちに披露するようという「やり方」がポイントなのです。これを、リーダーの方々が、担当するグループ内で実践して頂きたいと思います。何も自分の成功事例でなくても構わないのです。グループなの活性化に「体系化」という第一歩を踏み出して頂ければと思います。私も「頭でっかち」にならないように、「実践」を心掛けて、それを支える健康管理にも心掛けて行きたいと思っています。


2.最後に
 今年もクールビズのシーズンに突入しました。最近、気づいたのですが、5月からがクールビズと言って、すでに、5月1日からスタートして、官庁などではノーネクタイが始まっています。6月からがスーパークールビズと言って、梅雨を控えて本格的に各企業でも半袖やポロシャツという軽装になるという2段階という話です。当社も、昨年から、スーパークールビズで半袖、ノーネクタイでお客様にも出かけるようになり、今年も、この方針です。電気代も上っているので、知恵を出して、節電を心掛けたいと思います。


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