<月刊AMI>2008年11月号 Vol.88 ■△▽●○□


1。はじめに

お客様の会議で「半歩先を読む」「3つのM」「考えて動く」という話をしている。
「半歩先を読む」というのは、経済環境の急変に対応するために話している。
売上が下がるとか不渡りが来るとかと言う具体的な事がなければ、なかなか「頭」で理解しても「行動」に移せないものである。
「気づき」があっても「動けない」のでは、意味がないのである。
「即行動」を心掛けたい。
「3つのM」は、外部マーケティング(新規、休眠先)、関係マーケティング(既存、深堀)、内部マーケティング(社内営業)の3つである。
内部をおろそかにするとミスが発生してクレームに発展するので、よくよく注意する必要がある。
関係は全体の8割の時間、残り2割は外部に配分していることが重要だ。
既存も新しい商品で攻め、新規・休眠も粘り強い交渉力で獲得する必要がある。こんな話をしている。



2。「林住期」に学ぶ

五木寛之さんの著書「林住期」というものがある。五木さんは、人生を100年として、

「学生期」(0〜25才) :学習し体験を積む時期。
「家住期」(25〜50才):就職し結婚し、家庭を築く時期。
「林住期」(50〜75才):人生でもっとも充実した時期で本当にしたいことをする時期。
金のために何かをするのではなく、金のためにはなにもせず、旅をする。
             夫婦は愛情ではなく、友情を育む時期。

「遊行期」(75才〜) :旅に出て自分は何者かということを見極める時期。

と4つの時期に分けている。
著者は、この「林住期」こそ人生のピークの時期であり、この時期を充実した気持ちで過ごしてほしいとしている。
 この説で行くと、私は、59才なので「林住期」に入っている。
「りんじゅうき」と読むので、余り語感的にはよろしくないが、ともかく、そういう分類に属している。
五木さんの説では、「本当にしたい」ことを「金」のためではなくという時期である。
私の考えだが、今までに多くの先輩から教わったことを後輩にリレーする役割を果たす事かと思っている。
「知識・経験・根性」の3拍子と主張して来たが、その多くは、他人様から頂いたものである。
それらを時流にあわせながら後輩の方々に伝えていく事になる。

 ところが、引っかかる点、すなわち、「夫婦は愛情ではなく、友情を育む時期」という点である。
確かに、小さなコンサル会社を経営し、自ら現役として活動しているので、これからも「お客様」のお役に立っていけると確信しているが、その反面、「夫婦」としてはどうなのか?という疑問が湧くのである。
今までは、子育て世代だったので、「朝メシ、晩メシ、フロ」で良かったかも知れないが、これからも、この調子で良いのか?という点なのだ。
「夫婦」で「友情」を育むという課題は、意外に難しいように思う。
ひょっとすると平行線で「朝メシ、晩メシ、フロ」を続けていると大反逆を受けるかも知れないのだ。
「ぬれ落ち葉族」って、侘しいですね。最悪は、避けたい。

 今まで、私は、孔子の志学(15才)・而立(30才)・不惑(40才)・知命(50才)・耳順(60才)・従心(70才)・・という風に考えて来た。
この考えの中に、「夫婦」という視点がなかったのだ。
大いに、反省しなくてはならないのだ。
「夫婦の友情」って、何なのか?を模索する必要があるが、よく考えて見ると妻の考え方を知らないのだ。
自分の本当にやりたい事をする時期にさしかかっているが、「やりたい事」をする事は可能だが、五木さんの「林住期」では、片肺であるというジレンマがある。
これからの人生を考える「よい機会」を得ている。





3。さいごに

 先日、あるセミナーに行って来ました。
もちろん、「勉強」の為であります。
「天地自然の理」という言葉がありますが、その「理」の一つに「適者生存」というものがある。
自然というものは変化し続けるので、マンネリに陥るとドンドン時代から跳ね除けられるのです。
つまり、「変化」の方向性から外れて、ズレが生じないように常に微調整が必要になるのです。
このセミナーの先生は、「本」を沢山読めとおっしゃいました。
読書力とは「素直な心」という事で、逆に、「我がまま」な心では「仲間」が出来ずに終るのである。
何でも、まずは「素直」という事が重要だと教わりました。

 
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