<月刊AMI>2007年5月号 Vol.70 ■△▽●○□


1。はじめに


私の特長には、コツコツと継続する点もあると思います。
このコラムを止めるときは会社を閉める時と心に言い聞かせています。
本当に、ちょっとした時間に書いています。
パッと思いついて、ダダァっ!と書く感じでいます。
その為に、皆さんに、どのように評価して頂いているのか気になっています。
先日、IBMの方と久しぶりで電話で話したのですが、
「ちゃんと、読んでいますよ。今回は、想像力から創造力ですね」と感想を頂きました。
こういう話は、本当にエネルギーが湧き上がって来ます。
「よし!もっと良いものにして行くぞ!」と思うのです。
脱マンネリ化をお客様に主張していますが、そのエネルギー源は、その先におられるお客様なのです。
そのお客様に支持して頂く企画やアクションなどで、貢献して行きたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。



2。言霊エネルギー

4月11日に、中国の温家宝首相(No.3)が来日して「氷をとかす旅」という言葉がクローズ・アップされました。
日中間には、幾多の政治課題が山積しているのですが、それを乗り越えて行こうという政府要人の交流が始まっているのです。
民間のビジネスでは、日中は深い関係になっていて、相互に、重要なパートナーとなっています。その背景を踏まえた政治の動きと言えます。

それにしても、「氷をとかす旅」というのは、分りやすい表現ですね。
中国指導者のレベルの高さを痛感します。「井戸を掘った恩人」「大同について、小異をすてる」などと思い出します。
それに引き換え、わが国の指導者は、足の引っ張り合いに終始しているので、こんなシャレた例えは、とても出来そうにないのです。
彼我の差を感じるのです。しかし、私たちの日常生活では高い見識がなければ、こういう例え方は使えない高度な話術なのです。不用意だとひんしゅくを買ってしまいます。

私たちは、日常、仕事に追われているので、ついつい、目線が低くなっています。
従って、ゆとりがないので、下世話な発想しか浮かばなくなっているのです。
気をつけなくては、いけない事です。こういうシンプルな言葉に置き換える「例え話」は、自分では、気付かないのだが、ゆとりのない相手には、ひどく傷つけるものだったりするのです。
言葉とは、そんなパワーを秘めたものです。わかりやすく表現するために、「氷をとかす旅」と表現するのですが、平素、私たちが忙しい中では、このような表現は難しいものです。
その原因の一つに、私たちの仲間意識が強くて、同じ波長である事が前提としているという特性があり異端児を受け付けないからなのです。

そんな特性から、不用意に、いきなり「氷をとかす旅」という風な例え方をすると、相手は、内心、何とおもっているのかと反発するのです。
顔や言葉に出さないだけに、この空気を読むのは難しいのです。ゆとりのある相手では、大いに受ける表現も、相手次第なのです。
こんな表現をする場合、「わかりやすく言うと」などと前置きして、「少し、例えが違いますが・・」と順を追って話す必要があるのです。
ところが、ついつい、不用意に使うので、マイナスの言霊エネルギーとなってしまうのです。

私がコンサルの修行した船井総研では、必ず、相手が受容しやすい目線で話すクセを身につけるように指導されました。
相手が「受容」しやすい、そういう言動が必要なのです。そのポイントは、山本五十六元帥の

     「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」

が有名なのです。「まずは一度、相手と同じ立場に立つ」という「やってみせ」にあるのです。
これがなくて、高いレベルで「氷をとかす旅」というような例えだけでは、人は、動かないと山本五十六元帥は、教えてくださっています。
私は、人情の機微をつかまえた「教え」と思い、普段から心掛けるようにしています。
私の場合、Faxやホームページなどを使ったマーケティングでは、「やってみせ」があるのですが、それ以外では、不用意な発言をしないように心掛けています。

何気なく使う言葉、その中に、もの凄いエネルギーを含んでいるのです。
「さり気ない営業」という言葉がありますが、ちょっとした話が相手の琴線に触れて大きく響く場合もあるのです。
プラスの場合は、結果となって現れるので認識できるのですが、マイナスに響いた場合は、多くは「おとな」の反応なので、自分では気付かないのです。
プラスの言霊エネルギーを発するように、平素から実践力を磨いておきたいと思っています。



3。さいごに

GWという事で長期休暇の方も多くおられると思います。
「英気を養う」と言いますが、余り長いとリズムが狂ってしまいます。
私のGWは、久しぶりに友人とゴルフに行く約束でいます。
若い時、ゴルフに夢中になっていた時期がありましたが、最近は、年に1度行くかという程度です。
100点は、勉強では良いのですが、ゴルフは、自分では満足できないスコアです。
意地になりそうですが、普段は、仲間もいないので、1人でゴルフに出かける勇気が出ません。
90点くらいならと思うのですが、なかなか、レベルが上って来ません。ともかく、楽しんで来たいと思います。

 
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